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引っ越しバイトはきつい?朝6時集合・出勤簿方式で消える残業代

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「頭がクラクラする」と言っても休ませない…1日4現場・16時間拘束の引っ越し現場

引っ越しバイトはきつい?朝6時集合・出勤簿方式で消える残業代

男性・18歳の体験談
男性・18歳の体験談

某引っ越し会社にアルバイトとして働いていた時の経験談なのですが、まず朝6時に集合場所の駅に集合し、迎えの車で会社へ向かいます。

会社につき、タイムカード制ではなく、出勤簿記入式で、出勤時間をかき、作業着にきがえ、各トラックでその日の現場に向かいます。

アルバイトの場合、プロ2名とアルバイトの計3名で動くのですが、まず1現場につき、荷物を運び出す準備をします。準備後、プロは包装と積み込みで別れ、アルバイトが荷物を運び出すのですが、人間ずっと走りながら重いものを運んでいれば、だんだんとそのペースも落ちて、疲れてしまうものです。

それなのに、走れ。バテるな。歩くな。など、時間に追われてるのはわかるが、だれも疲れない人などいないのだから、多少は力を抜いてもいいと思った。

その後昼を食べ、午後イチで、もう1現場に向かう。4階建てのマンションの4階が依頼先なのだが、午前中で体もかなり疲労していて、夏の暑い日なので、頭もクラクラするため、少し休ませてほしいとお願いしたが、休ませてもらうことはできず、そんな状態のまま、仕事をしていた。

夕方現場がおわり、3現場目に向かった。1日で朝から働いているのに、夕方からもう一現場だと聞き、体が限界であった。そのまま、4現場を一日でやり、帰りの時間は夜10時30分だ。

怒鳴られ、休みももらえず、ひどい人は手を出すという。ひどい会社だとおもった。これが本当のブラック企業ではないかとおもっている。

 

みんブラ事務局の所見:体調不良の申し出を却下することは、安全配慮義務の不履行そのものである。

みんブラ事務局の所見
みんブラ事務局の所見

みんブラ事務局・5段階判定引っ越しアルバイト/男性18歳の体験談
総合ブラック度4.6/5今すぐ辞めるべき
労働時間5
賃金・残業代4
ハラスメント5
休暇4
法令違反リスク5
判定理由:朝6時集合、帰りは夜10時30分という16時間以上の拘束で1日4現場をこなした。タイムカードではなく出勤簿への手書きで時刻が管理されていない。夏の暑い日に頭がクラクラして休ませてほしいと願い出ても認められず「走れ。バテるな。歩くな。」と怒鳴られ、手を出す人もいた。 読者投票:まだ投票がありません

体調不良の申し出を断ることは、安全配慮義務の不履行である

この体験談で最も重い場面から取り上げます。

投稿者はこう書いています。

「夏の暑い日なので、頭もクラクラするため、少し休ませてほしいとお願いしたが、休ませてもらうことはできず」。

ここを整理します。

本人から申し出があったのです。

これが決定的です。

体調不良は外から見えません。

だから本人の申告が唯一の入口になります。

その入口を塞いだのです。

労働契約法5条は使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとすると定めています。

「必要な配慮」の最低限は、

体調不良の申し出を受け止めることです。

そのうえで、全体を確認します。

  • 朝6時に集合場所の駅に集合した
  • タイムカードではなく出勤簿記入式だった
  • プロ2名+アルバイト1名の3名で動いた
  • アルバイトが荷物を運び出す役割だった
  • 「走れ。バテるな。歩くな。」と言われた
  • 午後の現場は4階建ての4階だった
  • 頭がクラクラして休ませてほしいと願い出たが認められなかった
  • 1日で4現場をこなした
  • 帰りは夜10時30分だった
  • 怒鳴られ、ひどい人は手を出すという

法律から見ると

労働時間の記録安全が中心の論点です。

体験談で実際に行われていたこと 抵触する条文 何が問題なのか
体調不良を申し出た労働者を休ませず、就労を続けさせた。 労働契約法5条
労働安全衛生法3条
使用者には安全配慮義務がある。申し出を退けて就労させ、結果として健康を害した場合損害賠償責任を負い得る。
高温下の作業で、体調不良者への対応手順が用意されていない。 労働安全衛生規則
612条の2
令和7年6月から熱中症対策が事業者の義務異常時の報告体制、作業離脱・身体冷却・医療機関への搬送等の手順、その周知が求められる。
タイムカードを用いず、出勤簿への手書きで時刻を管理していた。 労働安全衛生法66条の8の3
同規則52条の7の3
タイムカード等の客観的な方法による労働時間の状況の把握が事業者の義務記録は3年間の保存が必要。
朝6時集合・夜10時30分終了という拘束が生じていた。 労働基準法32条
37条
36条
16時間30分の拘束1日8時間を超えた分は25%以上の割増36協定なしの時間外労働は違法
集合場所からの移動時間の取扱いが不明である。 労働基準法32条
(移動時間の法理)
集合場所と時刻が指定され、会社の車で移動する時間指揮命令下にあり労働時間と評価されるのが原則。
「走れ」「バテるな」「歩くな」と繰り返し怒鳴っていた。 労働施策総合推進法
30条の2
疲労の訴えを封じる大声での指示「精神的な攻撃」にあたり得る。疲労した状態での重量物運搬は転倒・落下の危険を高める。
従業員に手を出す者がいると認識されていた。 刑法208条
労働施策総合推進法30条の2
暴行は2年以下の拘禁刑等。指針の「身体的な攻撃」にあたり、業務上の適正な範囲に含まれる余地はない
重量物の運搬が反復・継続して行われていた。 職場における腰痛予防対策指針
労働安全衛生法22条
重量物取扱いでは、体重のおおむね40%以下を目安とし、作業姿勢と休憩を確保することが求められる。階上作業は負荷がさらに大きい

※ 引用した条文は2026年8月時点のものです。実際の判断は個別の事情によります。

この会社を糾弾する

この記事の要点を順に述べます。

まず時間からです。

朝6時集合夜10時30分に帰る。

16時間30分の拘束です。

そしてこの日こなしたのは4現場でした。

投稿者はこう書いています。

「1日で朝から働いているのに、夕方からもう一現場だと聞き、体が限界であった」。

ここで重要なのは4現場が予定されていたのかという点です。

文面からはその場で追加されたように読めます。

つまり終わりの時刻が本人にはわからないのです。

次に出勤簿です。

ここにこの会社の設計が出ています。

「タイムカード制ではなく、出勤簿記入式で、出勤時間をかき」。

注目すべきは「出勤時間」だけ書いている点です。

退勤時刻の記録が出てきません。

ここで労働安全衛生法66条の8の3を確認します。

事業者は、タイムカードによる記録、パーソナルコンピュータ等の電子計算機の使用時間の記録等の客観的な方法その他の適切な方法により、労働者の労働時間の状況を把握しなければならないとされています。

そして手書きの自己申告原則として認められません。

やむを得ず自己申告による場合でも、

  • 実態と合っているか実地調査する
  • 過少申告を促す措置を設けない
  • 労働者に十分に説明する

といった措置が求められます。

この会社にそれがあったとは読み取れません。

そして記録がないとどうなるか。

4現場やった日も、2現場の日も、同じになります。

そしてこの記事の核心に入ります。

「少し休ませてほしい」という願い出です。

ここで投稿者が18歳であることを思い出してください。

年上のプロ2名と組んでいます。

そして怒鳴られ続けた後です。

その状況で「休ませてほしい」と言うことがどれだけ勇気の要ることか。

つまり言葉になった時点で相当に悪いのです。

そして症状を見てください。

「頭もクラクラする」。

これは熱中症のめまいに当たります。

環境省・厚生労働省の区分ではめまい・立ちくらみはI度で、

涼しい場所へ移動し、体を冷やし、水分と塩分を補給する段階です。

ここで止めれば回復します。

止めなければ頭痛・嘔吐・倦怠感(II度)へ、

さらに意識障害・けいれん(III度)へ進みます。

III度は命に関わります。

そして令和7年6月から

熱中症のおそれのある労働者を早期に発見するための報告体制の整備と、

作業からの離脱、身体の冷却、医療機関への搬送等の手順の作成・周知が、

事業者の義務とされています。

この会社がやったのはその逆でした。

報告を受けて、却下したのです。

そして賃金の面も見ておきます。

この日の拘束は16時間30分でした。

昼食の時間を1時間引いても15時間30分です。

そのうち8時間を超える7時間30分時間外労働です。

25%以上の割増が必要になります。

そして夜10時30分という終了時刻です。

午後10時以降は深夜業ですから、

その30分にはさらに25%が乗ります。

つまり時間外+深夜で5割増です。

ここで問題に戻ります。

記録がないのです。

出勤簿に書いたのは出勤時刻だけでした。

つまりこの5割増を請求する根拠が会社側には残っていないのです。

いえ、正確に言えば残さなかったのです。

最後に「時間に追われている」という点に触れます。

投稿者は公平な見方をしています。

「時間に追われてるのはわかるが」と書いているのです。

確かに引っ越しは時刻が決まっている仕事です。

次の現場のお客様が待っています。

ですがここで問うべきは誰がその予定を組んだかです。

1日4現場という配車を決めたのは会社です。

そして3名という人員を決めたのも会社です。

つまり間に合わないのは現場の走る速さの問題ではありません。

計画の問題です。

それを「走れ」で解決しようとするから、

人が倒れるのです。

そしてアルバイトという立場についても申し添えます。

アルバイトだから割増賃金が出ないということはありません。

労働基準法は雇用形態で区別していません。

1日8時間を超えれば25%以上

深夜にかかればさらに25%以上です。

そして労災保険も同じです。

1日だけのアルバイトでも対象になります。

事業主が未加入でも給付は受けられます。

そして18歳という年齢でこの現場に入ったことを考えてください。

最初のアルバイトかもしれません。

そこで怒鳴られ、休ませてもらえず、手を出す人がいると知る。

これを働くとはこういうものだと覚えてしまうことが最も大きな損失です。

ですからはっきり申し上げます。

これは普通ではありません。

複数の法律に違反しています。

もう一点、3名という編成についても触れておきます。

プロ2名+アルバイト1名で1現場を回していました。

そして運び出しはアルバイトの担当です。

ここに負荷の偏りがあります。

包装と積み込みは技術が要る仕事です。

運び出しは体力だけの仕事です。

つまり最も経験の浅い人に、最も身体を使う工程が割り当てられている。

そしてその人が一番疲れるのです。

ここで「走れ」と言われる。

4階建ての4階を往復しながらです。

厚生労働省の職場における腰痛予防対策指針は、

人力による重量物の取扱いは体重のおおむね40%以下を目安としています。

そして適宜休憩を取ることも求めています。

階段での運搬は平地よりはるかに負荷が大きい作業です。

こういう会社は、今すぐ辞めていい

3つの理由を述べます。

  • 1. 「休ませてほしい」を断る職場に、次はない
    一度断られたのですから、次はもっと言いにくくなります。そして次に倒れるときは言えないままです。制度ではなく運が身を守っている状態です。
  • 2. 記録がなければ、働いた分を証明できない
    出勤簿に出勤時刻だけでは、16時間半働いた事実が残りません。賃金を請求する土台がないということです。
  • 3. 手を出す人がいる職場は、構造的に危険
    暴行は犯罪です。それが「ひどい人はそうする」と語られる時点で、会社が容認していることになります。重量物と階段のある現場でそれが起きれば大事故です。

もし今、同じ状況にいるなら

  • 1. 集合時刻と解散時刻を、自分で記録する
    会社の出勤簿とは別に集合した駅・時刻、各現場の到着と終了、解散時刻をスマートフォンに残してください。集合場所が指定され、会社の車で移動する時間も労働時間として主張できます。
  • 2. 体調が悪いときは、記録に残る形で伝える
    口頭だけでなくメッセージで伝える申し出た事実が残ります。令和7年6月から事業者には報告体制の整備と対応手順の周知が義務づけられています。断られた事実はそのまま証拠です。
  • 3. 相談先は、年齢に関係なく使える
    賃金・労働時間・熱中症対策労働基準監督署(匿名申告も可)。怒鳴る・手を出す総合労働相談コーナー(無料・予約不要)。怪我をしたらアルバイトでも労災保険の対象です。

この体験談に近いケース

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この記事を読んで「うちの会社も同じだ」と感じた方は、ページ上部のブラック度から5段階で投票してください。投稿された体験談とあわせて、職場の実態を可視化していきます。

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