回収率90%の人に未回収分が回される…寝ずに折込して夕刊まで働いた日

前の職場は、新聞販売店で働いていました。そこの職場は、とにかく、ヒドイ職場でした。仕事をしている人間としてない人間の差が激しかったです。
集金に関して述べます。私は、回収率90%位はやっていましたが、やらない人は回収率30%以下だったと思います。回収できない分を私が回収に回りました。集金ができない人のために集金区域が広がり大変でした。集金範囲が広いため、時間が多く取られました。その割には、手当が安かったのでやってられなかったです。
パートの主任が現場を仕切っていましたが、自分自身に責任が及ぶと、「自分はパートだから、それ以上の責任を負いたくない」とか言い出しました。
その主任は、女子奨学生に甘く、その日にやるべき仕事をその日に配達した者がやらなければならない所、代わりに行っていたため、不公平感を強く感じていました。
その主任が折込が多い日に休んだ時は大変で、木・金曜日の折込当番に当たった時は、大変でした。特に、朝刊の配達が終わって、折込作業を行った際は寝ずに折込作業をするため、夕刊の時間まで掛かった時は、疲れ果ててしまいました。残業代は出ませんでした。
新聞の配達部数が年々右肩下がりに減少していく中、区域ごとの配達時間に格差が生じていました。1時間以上の格差がありました。
みんブラ事務局の所見:働いた時間が違うのに賃金が同じなら、実質の時給が違う。最低賃金は実労働時間で判定する。
働いた時間が違うのに賃金が同じなら、実質の時給が違う
この体験談で最も本質的な問題から取り上げます。
投稿者はこう書いています。
「区域ごとの配達時間に格差が生じていました。1時間以上の格差がありました」。
ここを整理します。
新聞配達は区域ごとに担当が決まります。
そして部数と距離で所要時間が変わります。
部数が減れば一軒あたりの距離が伸びます。
そしてこの販売店では1時間以上の差が生じていました。
ここで問うべきはその差が賃金に反映されていたかです。
投稿者の書き方からすると反映されていないと読めます。
つまり3時間で終わる人も、4時間かかる人も、同じ賃金だったということです。
これは実質の時給が違うということです。
そして最低賃金の判定にも関わります。
最低賃金は実際に働いた時間で割って判定します。
時間が長い区域ほど下回りやすくなるのです。
そのうえで、全体を確認します。
- 仕事をする人としない人の差が激しかった
- 投稿者の集金の回収率は90%程度だった
- やらない人は30%以下だった
- 回収できない分を投稿者が回った
- 集金区域が広がり時間を取られた
- それでも手当は安かった
- パートの主任が現場を仕切っていた
- 責任が及ぶと「自分はパートだから」と言い出した
- 特定の奨学生には甘く、本来本人がやるべき仕事を代わりにやっていた
- 朝刊の後寝ずに折込作業をして夕刊の時間までかかった
- 残業代は出なかった
- 区域ごとの配達時間に1時間以上の格差があった
法律から見ると
労働時間と業務量の配分が中心の論点です。
| 体験談で実際に行われていたこと | 抵触する条文 | 何が問題なのか |
|---|---|---|
| 朝刊配達の後、寝ずに折込作業を行い夕刊の時間までかかっていた。 | 労働基準法32条 34条 37条 |
連続20時間規模の勤務となり1日8時間を大きく超える。8時間超なら1時間以上の休憩が必要で、時間外には25%以上の割増が要る。 |
| その勤務に対して残業代が支払われていなかった。 | 労働基準法37条 24条 |
割増賃金の支払義務は法律から直接生じる。賃金は全額を支払わなければならず、不払いは30万円以下の罰金。 |
| 区域により配達時間に1時間以上の差があるのに賃金が同じだった。 | 労働基準法37条 最低賃金法4条 |
実際に働いた時間で賃金を計算するのが原則。時間で割った額が最低賃金を下回れば無効となり差額を請求できる。 |
| 他の従業員の未回収分を特定の労働者に回していた。 | 労働契約法3条4項 労働施策総合推進法30条の2 |
業務量の配分は使用者の責任。業務上明らかに不要または遂行不可能な量の押しつけは「過大な要求」にあたり得る。 |
| 集金区域の拡大に見合う手当が支給されていなかった。 | 労働基準法15条 89条2号 |
賃金の決定・計算・支払の方法は明示すべき労働条件で就業規則の絶対的必要記載事項。業務範囲の拡大に伴う処遇も定めておくべきである。 |
| 現場を仕切る立場の者が、責任は負わないと表明していた。 | 労働基準法10条 労働契約法3条4項 |
使用者とは事業主のほか事業の労働者に関する事項について行為をするすべての者をいう。職制上の権限を行使する以上は責任も伴う。 |
| 特定の従業員の業務を主任が肩代わりし、扱いに差があった。 | 労働基準法3条 労働契約法3条2項 |
合理的な理由のない差別的取扱いは職場秩序の観点から問題となる。就業の実態に応じた均衡が求められる。 |
| 深夜から早朝にかけての作業が常態化していた。 | 労働基準法37条4項 労働安全衛生規則45条 |
午後10時から午前5時は25%以上の割増。深夜業に常時従事する者には6か月以内ごとに1回の健康診断が必要。 |
※ 引用した条文は2026年8月時点のものです。実際の判断は個別の事情によります。
この販売店を糾弾する
この記事の要点を順に述べます。
まず折込作業です。
投稿者の記述を時系列で並べます。
- 未明 朝刊の配達
- 朝 配達終了
- そのまま 折込作業
- 夕方 夕刊の時間までかかることも
朝刊の配達は2時前後から始まります。
そして夕刊の時間は15時前後です。
つまり13時間以上の連続勤務です。
投稿者は「寝ずに」と書いています。
通常朝刊と夕刊の間には休息があります。
その休息が折込作業で消えたのです。
そして残業代は出ませんでした。
ここでなぜそうなったかを確認します。
「その主任が折込が多い日に休んだ時は大変で」。
つまり人が足りなかったのです。
そしてその穴を埋めたのが投稿者でした。
ここがこの記事の構造です。
順に見てください。
- 集金をやらない人がいる → 投稿者が回る
- 主任が休む → 投稿者が折込をやる
- 区域に格差がある → 時間が長い人が損をする
すべてやる人に寄せられるのです。
そして寄せた分の対価がありません。
投稿者はこう書いています。
「その割には、手当が安かったのでやってられなかった」。
これは当然の感情です。
次に主任の言葉です。
「自分はパートだから、それ以上の責任を負いたくない」。
ここを整理します。
パートだから責任が軽いという考え方は一面正しい。
雇用形態に応じて職責の重さは異なります。
ですがこの方は現場を仕切っていたのです。
ここで労働基準法10条を引きます。
この法律で使用者とは、事業主又は事業の経営担当者その他その事業の労働者に関する事項について、事業主のために行為をするすべての者をいいます。
つまり肩書きではなく実態で判断されます。
シフトを決め、仕事を割り振っているなら、
その範囲では使用者です。
そしてここが本当の問題です。
責任を負う人を置かなかったのは経営です。
パートに現場を任せながら、
権限と責任を整理していない。
だから問題が起きたときに誰も引き受けないのです。
最後に不公平です。
「女子奨学生に甘く、その日にやるべき仕事をその日に配達した者がやらなければならない所、代わりに行っていた」。
ここで起きているのは仕事の付け替えです。
誰かがやらない分は必ず誰かがやります。
そしてやった人に追加の賃金が出なければ、
不公平は固定されます。
そしてこの体験談の背景にも触れておきます。
投稿者はこう書いています。
「新聞の配達部数が年々右肩下がりに減少していく中」。
これは業界全体の事情です。
部数が減れば売上も減ります。
ですから人員を絞るという判断は理解できます。
ですがここで起きたのは別のことです。
部数が減っても配る家の場所は変わりません。
つまり1軒あたりの距離が伸びるのです。
10軒並んでいた通りが3軒になれば、
同じ距離を走って3軒です。
これが1時間以上の格差を生みます。
そしてここが重要です。
区域を見直すことはできるのです。
部数の変化に応じて担当の範囲を組み替える。
それをしなければ特定の人だけが長く走り続けることになります。
これは業界の事情ではなく管理の問題です。
そして辞めた後でも請求できます。
賃金請求権の時効は当面3年です。
折込作業の日の記録が残っていれば、
時間外と深夜の割増を計算できます。
もう一点、集金という業務について述べます。
回収率が90%と30%で分かれていました。
ここで考えるべきはその差がどこから来るかです。
能力の差もあるでしょう。
ですが区域の事情もあります。
在宅の時間帯、集合住宅か戸建てか、滞納の多さ。
そして本人の努力です。
ですがいずれにしても会社がやるべきことは決まっています。
- 回収率の低い区域の原因を調べる
- 担当を見直す
- 追加で担当した分の対価を払う
この販売店は三つ目をしませんでした。
だからやる人ほど損をするのです。
そしてこの方が感じた「やってられない」という言葉について述べます。
これは怠けたいという意味ではありません。
実際に回収率90%を出していた方です。
つまりやる気はあったのです。
それが折れたのは報われないとわかったからでしょう。
やる人に仕事が寄り、
やらない人は何も起きない。
そして手当は同じです。
この状態が続けばやる人から辞めていきます。
残るのはやらない人です。
これが職場が崩れていく順序です。
そして配達という仕事の危険も申し添えます。
朝刊の配達は暗い時間帯にバイクや自転車で行われます。
そこに徹夜明けが重なれば、
事故の危険は跳ね上がります。
そして業務中の事故は労災保険の対象です。
認定するのは労働基準監督署であり、会社ではありません。
ですから会社が労災を渋っても関係ありません。
受診の際に業務中の事故であることを医療機関に伝えてください。
こういう職場は、今すぐ辞めていい
3つの理由を述べます。
- 1. 頑張るほど負担が増える構造は、努力では変わらない
回収率90%という実績が評価ではなく追加の区域になって返ってきました。手当は据え置きです。成果を出すほど損という設計です。 - 2. 責任者が責任を否定する職場では、問題が解決しない
現場を仕切る人が「自分はパートだから」と言うのです。誰に相談すればよいのかわかりません。そして経営はそれを放置しています。 - 3. 13時間以上の連続勤務は、事故に直結する
寝ずに折込をして夕刊の配達に出るのです。配達はバイクや自転車で行います。判断が鈍れば本人にも歩行者にも危険です。
もし今、同じ状況にいるなら
- 1. 区域ごとの所要時間を、実測して記録する
出発時刻と帰着時刻を毎日書き留めてください。賃金をその時間で割った額が実質の時給です。最低賃金を下回っていれば差額を請求できます。 - 2. 折込作業の日は、特に詳しく残す
朝刊の配達開始、配達終了、折込開始、折込終了、夕刊の配達を時刻で記録してください。休憩の有無もあわせて書けば、34条違反の資料になります。 - 3. 他人の分を回された記録も、証拠になる
「◯月、△△さんの区域◯軒を追加で担当」と書いてください。業務量の偏りを示す資料になります。相談先は労働基準監督署(匿名申告も可)と総合労働相談コーナー(無料・予約不要)です。
この体験談に近いケース
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この記事を読んで「うちの会社も同じだ」と感じた方は、ページ上部のブラック度から5段階で投票してください。投稿された体験談とあわせて、職場の実態を可視化していきます。





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