順調だった会社経営が傾いて、社長が倒れる。体制崩壊で逃げるように退職…。
20代の頃に勤めていた飲食業の会社です。共同経営で、社長が2人いました。
2人とも30代前半です。1人は常に現場に出て、1人は事務所にいました。現場に出ている社長は、スタッフからの人望も厚く、またスタッフも10~20代と皆若かっため、「この人にならついていこう」「この会社の為なら頑張れる」という感じでした。
事務所にいる社長は、敏腕という感じで、頭が良くて威圧感もあり、労働時間が長くても会社に抗議する人はいませんでした。社長2人で「飴と鞭」でした。経営状態も登り調子だったので、若いスタッフは、先行きに不安を感じなかったのです。その頃から残業代は出ていませんでした。
親は、会社や社長へ貢献するような私の働き方を、「宗教のようだ」と言っていました。
何年か経ち、店舗を広げていくうちに経営がうまくいかなくなりました。
各店舗のトップに責任が問われ、週一の休みは会議でほぼ潰れました。1日の労働時間は12~18時間。賞与もカット。「辞めたい」と言えば、あの手この手で引き止められました。(叱られたり、優しく諭されたり、責任を問われたり)
挙句の果てには、社長2人で鬱病になり、店のことは店長やスタッフに丸投げでした。結局逃げるように辞めるしか方法がありませんでした。
中小企業社長が鬱病から命を絶ってしまうケースは多い。求心力のあるリーダーに依存するのは危険。
「自ら命を絶ってしまう方の15%~20%は中小企業・自営業の社長」というデータもありますので、うつ病になってしまう経営者も多いのでしょうね。経営者という仕事は高い報酬という対価と引き換えに、成果責任・経営責任を問われる厳しい職業ですから、ストレスも尋常ではないのでしょう。本体験談のように会社の経営が順調に回っているときは良いですが、経営が傾いてくると一気に崩れてしまうこともあるのでしょうね。
そして、力のあるリーダーに依存するのも危険です。「この人にならついていこう」「この会社の為なら頑張れる」と言われるリーダーが良いリーダーであるという思い込みがあるかもしれませんが、この本質は依存・甘えであり、まさに「宗教」です。こういう依存体質だと、支柱のリーダーがいなくなったときに、一瞬で体制崩壊してしまうんですよね。今はもう昭和の時代ではありませんので、全員がリーダーシップを磨いていき特定の人間に依存しないようにすることが大切だと思います。
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