休日も代休も全て返上で2か月間休み無し。専務「お客様に対し24時間365日対応する!」。

20歳の時に入社し、26歳まで6年間勤めました。業務内容はクリーニング店への消耗資材(洗剤やハンガー等)の販売、業務用洗濯機や乾燥機、その他仕上機や包装機のメンテナンス。
私はメンテナンスの部署で入社しました。従業員20人程度の小さな会社でしたが、入社直後はアットホームで良い会社と思いながら勤めていました。入社後1年程度は業務も多少の残業もありましたが、『社会ってこんな物だろう』と思っていました。
先輩社員との同行での業務も終わり、ひとり立ちし担当ユーザーを持って単独で業務をこなす様になった頃から会社の仕事量も増え、休日出勤をしての機械の入替工事を多く行う様になってきました。休日でなくても工事の際には顧客の業務が終わってからの工事(夜間作業)もありました。
振休として事前に届けを提出する訳では無いが、代休ではなく振休と言い張る。そもそも代休を取る暇が無い。
ユーザーからの依頼は絶えず来るため、代休で休んでいても電話が来て訪問しないと上司から『なぜ電話を受けたのに直ぐに向かわないんだ』と叱責を受けた事もありました。会社や先輩社員、上司にも代わりに行けないか等の相談はしていました。休みでも電話が来れば仕事をするのは当たり前。2か月間休み無し等もありました。専務がお客様に対し24時間365日対応すると豪語している。(実際に対応するのは従業員)
社則もあるらしいが従業員の誰も見たことがない、出勤簿も無くタイムカードも無い。恐らく出勤簿はあったが事務員が各従業員の苗字のハンコを持っていたので勝手に押していたのでしょう。実際には出勤していても休みのハンコを押されているのでしょう。
年に数回代休を与えない休日出勤を強要する。ただし社長や専務等の上役では無く事務員のお局が連絡係となる。セミナーや展示会を開催する事もあり、その日はサービス休日出勤。日々の早出残業は平均で6時間。一応みなし残業として2万程度はついていましたが、労働時間がそれ以上に長い。休日出勤手当も無し。
結果、私は年間60日の休み、日々6時間程度の早出残業。1か月の労働時間は350時間程度になっていました(給仕出勤分含む)。
管理職は24時間365日拘束!。休日も勤務時間外も睡眠中も会社からの電話で起こされる。

業種は小売業で管理職でした。一般のスタッフに関しては時給制のため残業も必要最小限でしたが、管理職はわずかな管理手当が支給されて24時間365日、会社に拘束されているような状況でした。
一時ある企業で言われていた、人件費を抑えるための「名ばかり店長」と同じ発想に立って支給されていた管理手当だと思います。
毎日超過勤務が数時間になり、それは仕事を短時間にこなせない個人の能力の問題とされました。
休日も仕事の電話がかかってくる、勤務時間外で睡眠中も、電話で起こされるのが日常でした。
働いているときは、社内では当然だと思わされていたところがあり、働くということはこういうことだという空気がありました。
昼間、普通の時間に通常の勤務があるにもかかわらず、深夜開始の会議で招集されることも度々ありました。
支店から本社へ移動する時の1回数千円かかる交通費も、満足には支給されていませんでした。交通費に関して、自腹を切る覚悟が仕事をしていく上で意識が問われるという説明を受けたことがあります。
次々と人が入れ替わる会社でした。
辞める人が1か月前に退職願を出した時点から、あからさまな嫌がらせ、辞める社員への誹謗中傷合戦が力のある管理職によって行われていて、常にそれを目の当たりにしているため退職を申し出るにはかなり勇気がいりましたが、最終的には退職を決断しました。
みんブラ事務局の所見:「24時間365日対応」を約束したのは経営者で、履行するのは従業員だった。
この2社は、何がブラックだったのか
この記事の2件は、「24時間365日」という言葉が誰の生活を差し出して成立しているのかをはっきり示しています。
1件目・クリーニング店向けの資材販売とメンテナンス。従業員20人程度の小さな会社です。20歳で入社し、26歳まで6年間勤務しました。
ひとり立ちして担当を持つようになった頃から、休日出勤での機械の入替工事が増えます。休日でなくても、顧客の営業終了後の夜間作業がある。
そして休みの扱い。「振休として事前に届けを提出する訳では無いが、代休ではなく振休と言い張る。そもそも代休を取る暇が無い」。
さらに代休で休んでいても電話が来て、訪問しないと上司から『なぜ電話を受けたのに直ぐに向かわないんだ』と叱責を受けたといいます。「休みでも電話が来れば仕事をするのは当たり前。2か月間休み無し等もありました」。
そして専務の宣言。「お客様に対し24時間365日対応すると豪語している。(実際に対応するのは従業員)」。この括弧書きに、すべてが集約されています。
そして記録の問題です。「社則もあるらしいが従業員の誰も見たことがない、出勤簿も無くタイムカードも無い。恐らく出勤簿はあったが事務員が各従業員の苗字のハンコを持っていたので勝手に押していたのでしょう。実際には出勤していても休みのハンコを押されているのでしょう」。
結果の数字がこれです。「年間60日の休み、日々6時間程度の早出残業。1か月の労働時間は350時間程度になっていました」。みなし残業として2万円程度はついていたそうですが、労働時間がそれをはるかに超えていました。
2件目・小売業の管理職。こちらは投稿者自身が構造を見抜いています。「一時ある企業で言われていた、人件費を抑えるための『名ばかり店長』と同じ発想に立って支給されていた管理手当だと思います」。
一般スタッフは時給制のため残業は最小限。ところが管理職はわずかな管理手当で24時間365日拘束。毎日数時間の超過勤務は「仕事を短時間にこなせない個人の能力の問題」とされた。
「休日も仕事の電話がかかってくる、勤務時間外で睡眠中も、電話で起こされるのが日常でした」。昼間に通常の勤務があるにもかかわらず、深夜開始の会議で招集されることも度々。
そして交通費。支店から本社へ移動する1回数千円の交通費が満足に支給されず、「交通費に関して、自腹を切る覚悟が仕事をしていく上で意識が問われる」と説明されたといいます。
さらに、退職を申し出た人への扱い。「辞める人が1か月前に退職願を出した時点から、あからさまな嫌がらせ、辞める社員への誹謗中傷合戦が力のある管理職によって行われていて」、それを見ているため退職を申し出るにはかなり勇気が要ったそうです。
法律から見ると、これは何にあたるのか
2社で行われていたことを条文と突き合わせます。
| 体験談で実際に行われていたこと | 抵触する条文 | 何が問題なのか |
|---|---|---|
| 年間の休みが60日、月の労働時間が350時間程度だった。 | 労働基準法32条 労働基準法35条 |
1日8時間・週40時間が上限で、毎週1回または4週4日の休日が必要。年間休日60日は週1日の休日すら確保できていない水準。月350時間なら時間外は190時間規模となる。 |
| わずかな管理手当を支給して、残業代を支払っていなかった。 | 労働基準法41条2号 | 管理監督者にあたるには①経営者と一体的な立場、②出退勤の裁量、③地位にふさわしい待遇が必要。「わずかな管理手当」では③を満たさず、割増賃金の支払義務は消えない。 |
| 休日や睡眠中も電話に対応させ、応じないと叱責していた。 | 労働基準法32条 労働基準法35条 |
電話に応じる義務があり、応じなければ叱責される状態は使用者の指揮命令下にある「手待時間」と評価され得る。その場合、休日を与えたことにならない。 |
| 出勤簿もタイムカードもなく、事務員が各従業員のハンコを押していた。 | 労働基準法108条 労働安全衛生法66条の8の3 |
使用者には労働時間を客観的な方法で把握し、賃金台帳を調製する義務がある。本人以外が押印する運用は記録として意味をなさず、実態を隠す行為にあたる。 |
| 代休を取れないまま「振休」と言い張られていた。 | 労働基準法35条 労働基準法37条 |
振替休日は事前に休日を特定して振り替えるもので、事後に休むのは代休。代休の場合、休日労働分の割増賃金(35パーセント以上)は別途支払う必要がある。 |
| 業務上必要な交通費を自己負担させ、「意識の問題」と説明していた。 | 労働基準法89条5号 | 労働者に費用を負担させる定めをする場合は就業規則への記載が必要。業務上の移動費用を個人の心構えの問題として転嫁することに合理性はない。 |
| 退職願を出した社員に、管理職が嫌がらせと誹謗中傷を行っていた。 | 労働施策総合推進法 30条の2 民法627条1項 |
退職の申し出は2週間で効力が生じる労働者の権利。それを理由とする嫌がらせは「精神的な攻撃」であり、周囲の就業環境も害している。 |
※ 引用した条文は2026年8月時点のものです。実際の判断は個別の事情によります。
この2件で共通する最重要の論点は、「24時間365日」という状態が労働時間として評価され得るという点です。
労働時間とは、労働者が使用者の指揮命令下に置かれている時間を指します。ここで問題になるのが「手待時間」という概念です。
実際に作業をしていなくても、使用者の指示があればすぐに対応しなければならず、労働から解放されているとは言えない状態は、労働時間と評価され得ます。
1件目で、代休中に電話を受けて訪問しなかったところ「なぜ電話を受けたのに直ぐに向かわないんだ」と叱責を受けた——これは応じる義務があったことを会社自身が示しています。応じなければ不利益がある状態は、自由な休日ではありません。
2件目の「睡眠中も電話で起こされるのが日常」も同じです。いつ電話が来るか分からず、来れば対応しなければならない状態が続いていたなら、その拘束の実態が問われます。
そして名ばかり管理職の論点。2件目の投稿者は自ら「人件費を抑えるための『名ばかり店長』と同じ発想」と見抜いていますが、そのとおりです。
労働基準法41条2号の管理監督者にあたるかどうかは、肩書きではなく実態で判断されます。①経営者と一体的な立場で重要な職務と権限を持つか、②出退勤に裁量があるか、③地位にふさわしい待遇を受けているか。
「わずかな管理手当」で「24時間365日拘束」なら、②も③も満たしていません。その場合、会社には割増賃金の支払義務があります。そして管理監督者にあたる場合でも、深夜割増(22時〜5時)の支払義務は残ります(労働基準法37条4項)。深夜開始の会議に招集されていたのなら、その分は請求できます。
もうひとつ、「代休」と「振替休日」の違いも押さえてください。実務上、極めて重要です。
- 振替休日——あらかじめ休日と労働日を入れ替える。その日は休日ではなくなるため、休日労働の割増は発生しない。
- 代休——休日労働をさせた後で代わりに休ませる。休日労働の事実は消えないため、割増賃金(35パーセント以上)の支払義務が残る。
1件目の会社は「事前に届けを提出する訳では無いが、代休ではなく振休と言い張る」——事前の特定がない以上、それは代休です。割増賃金を支払わないために呼称だけ「振休」にしていたことになります。
「24時間365日」を従業員に押しつける経営を糾弾する
ここからは、事務局として率直に書きます。
1件目の投稿者が書いた、たった一つの括弧書きを見てください。
「専務がお客様に対し24時間365日対応すると豪語している。(実際に対応するのは従業員)」。
この括弧のなかに、この種の経営の本質がすべて入っています。
「24時間365日対応します」というのは、顧客に対する強力な営業上の約束です。それを掲げれば、他社との競争で優位に立てるでしょう。その約束から利益を得るのは会社です。
ところが約束を履行するのは従業員です。深夜に電話が鳴り、代休中に呼び出され、2か月間休みがなくなる。
約束した人と、約束を果たす人が、別人なのです。そして果たす側には、その約束をするかどうかの決定権がありませんでした。
そして、この会社の記録の扱い。「事務員が各従業員の苗字のハンコを持っていたので勝手に押していたのでしょう」。
本人が押していない出勤簿に、何の意味があるでしょうか。記録として存在するが、実態を反映しない。そして投稿者が推測するとおり、「実際には出勤していても休みのハンコを押されている」のなら、それは記録の偽造です。
結果、年間60日の休みという数字が残りました。年間52週として、週1日の休日すら確保されていない。労働基準法35条の最低ラインを、年間で40日以上下回っていることになります。
そして2件目の交通費の説明。「交通費に関して、自腹を切る覚悟が仕事をしていく上で意識が問われるという説明を受けたことがあります」。
——業務命令で支店から本社へ移動する。その費用を会社が負担しない。そして負担を拒むと「意識」を問われる。
これはコストの転嫁を、精神論で正当化する典型です。数千円の交通費を出す判断ができない会社が、従業員の心構えには要求水準を設けている。順序が完全に逆です。
そして最も陰湿なのが、退職者への扱いです。「辞める人が1か月前に退職願を出した時点から、あからさまな嫌がらせ、辞める社員への誹謗中傷合戦が力のある管理職によって行われていて」。
これは、辞める本人を攻撃することが目的ではありません。目的は残っている人に見せることです。投稿者自身が「常にそれを目の当たりにしているため退職を申し出るにはかなり勇気がいりました」と書いているとおりです。
一人を晒すことで、全員を留める。当サイトの体験談で繰り返し現れる手法ですが、ここでも同じでした。そして「次々と人が入れ替わる会社」だったのですから、その手法は結局、機能していなかったわけです。
なぜ、この職場は今すぐ動くべきなのか
第一に、年間休日60日は、回復が不可能だからです。月に5日しか休めない生活が続けば、疲労は蓄積する一方です。厚生労働省の労災認定実務では、発症前1か月におおむね100時間、または2〜6か月平均でおおむね80時間を超える時間外労働があれば業務と脳・心臓疾患の関連性が強いと評価されます。月350時間なら時間外は190時間規模です。
第二に、請求できる金額が大きいからです。名ばかり管理職として残業代がゼロにされている場合、その全額が未払い賃金になります。休日労働の割増(35パーセント以上)、深夜割増(25パーセント以上)も加算されます。時効は当分の間3年。この規模なら、数百万円から1,000万円規模になり得ます。
第三に、記録がないことが、あなたの側の問題になってしまうからです。1件目の会社には出勤簿もタイムカードもありませんでした。記録を作らなかったのは会社の違法状態ですが、結果として不利になるのは労働者です。当サイトの別の記事でも、タイムカードがなかったために最低限の金額しか回収できなかった事例があります。今日から自分で記録を作ってください。
いま同じ状況にいる人が、今日のうちにやるべき3つのこと
- 1. 「電話に出た記録」を残す
この種の職場で最も有効な証拠が着信履歴です。休日や深夜に何時に電話が来て、何分話し、その後どこへ向かったかを記録してください。スマートフォンの着信履歴はそのまま残ります。訪問したなら車のドライブレコーダー、カーナビの走行履歴、スマートフォンの位置情報履歴、訪問先での作業記録が裏づけになります。「応じなければ叱責される」という事実も記録しておいてください——それが手待時間の労働時間性を支えます。 - 2. 「管理職だから残業代なし」を3つの基準で検証する
①採用や人事考課の権限があるか、②出退勤を自分の裁量で決められるか、③一般社員より明確に高い待遇を受けているか。「わずかな管理手当」しかないなら、③は満たしていません。その場合、管理監督者にあたらず過去3年分の残業代を請求できる余地があります。そして管理監督者であっても、深夜22時以降の割増賃金は請求できます。 - 3. 出勤簿がないなら、それ自体を監督署に伝える
労働時間を客観的な方法で把握することは使用者の責務です。タイムカードも出勤簿もなく、事務員が本人のハンコを押しているという状態は、それ自体が申告に値します。労働基準監督署では、違法な長時間労働、法定休日の不付与、割増賃金の不払いをまとめて相談できます。金額が大きくなる事案なので、法テラスの無料法律相談や労働問題を扱う弁護士への相談も検討してください。退職は民法627条1項により申し入れから2週間で成立します。嫌がらせを恐れる必要はありません。
この体験談に近いケース
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