スーパーはブラック企業が多い?人手不足の状況から、上司は部下に「残業は当たり前だ、当然だ」と長時間労働を強制する。

「スーパーはブラックが多い」という噂があります。
私が勤めていたスーパーは本当にブラックでした。正社員でレジで働いていたのですが、リーダーという人がいて、その人が私の上司にあたるでした。
新入社員で入った私は最初の一ヶ月くらいは全く残業がなかったのですが、だんだんと残業が増え、最終的には残業は当たり前になりました。朝の九時から夜の九時まで休憩一時間しかとらずにレジに立っていることもざらではありませんでした。
一年半我慢しましたがレジ自体がついに限界になり、部門を変えてもらいたく志願しました。しかし、人事もあまり快く希望を聞いてくれず、異動にかなり時間がかかりました。正社員なので店舗異動もありましたが、よく分かったことがあります。ブラックかブラックでないかは、その店舗の上司、部門によるということです。
上司が「残業は当たり前だ、当然だ」と思いやりのない考え方をする人であれば、必然的にブラックになって当然だと思います。正社員で働く、上にたつ人間が、感覚が麻痺して全員がそんな考え方をすると、新しく入ってきた若い社員が潰されていきます。
もちろん、従業員が不足していたらそれだけ残業が必要になりますので十分な従業員も必要です。
アルバイトの高校生ですら倒れるまで酷使。パートなのに品出し・ポップだけでなくタダ働きで正社員の仕事もやらされる。

少し前に私が働いていたスーパーの話です。そのスーパーは地元では一番大きいスーパーで食品、飲料、家電、生活用品など沢山の商品を扱っている所でした。当時私は17歳でアルバイトでした。友達と5人程で面接を受け見事みんな合格。
私は食品コーナーに配属されました。
食品の中でも5つ程に分かれていて、フルーツや野菜などを売る野菜コーナー、お肉や加工食品などを売る精肉コーナー、お寿司や刺身などを売る魚コーナー、卵や豆腐や納豆などを売る日配コーナー、ラーメンや醤油やお菓子などを売る食品コーナーというのがありました。
私達の食品コーナーは館長をはじめとした約10名程で回していました。初日は皆さんとてもいい人達でとてもやりがいを感じる職場だと思っていました。
ところが次の日、職場に向かうと態度が一転し、すごく怖い先輩方ばかり。
「早く仕事を覚えろ」ばかりで、わからない所を聞こうとしても、「なぜ分からない?」の一点張り。
それでも一人だけで態度を変えず優しく教えてくださった方がいました。歳の近い同性の先輩でした。その先輩とはとても仲良くなりその方のお陰でなんとか仕事も覚えられました。
スーパーで働いて2ヶ月の頃、一通りの仕事を覚えだんだんと慣れてきた頃、私は食品コーナーの中でラーメン売り場と珈琲売り場の品出しを中心に作業していました。
アルバイトは基本的品出しがメインなのでほかの事を任されることはあまり少なかったのですが、ある時ポップ(商品の値段が書いてある紙)を任されました。アルバイトはあまり任されないポップ作りでしたが仕事ができるようになったからかなと少し褒められていた気がして、ポップ作りを一度教わり作りました。
次の日から毎日毎日ポップ作りをさせられました。
私自身の仕事あり、ポップ作りもあり、間に合わず残業が多くなってきた時ふと「あれ?何かおかしい」と思い、頼まれた先輩を探しに行くと、私がポップを作っている時間、外で休憩している光景が。私はすごく腹が立ち次の日にはポップを作るのを断りました。
しばらくして私はお菓子売り場にいくことに。お菓子売り場は優しかった先輩が責任者として任されていました。
私も先輩に迷惑をかけまいと、とにかく仕事を頑張りました。
私がスーパーで働き始めて4ヶ月の頃先輩がいきなり店をやめました。何故かはすぐ分かりました。
私が入社する前からずっと虐められていました。私はそのことに全く気づくこともなくただ助けてもらってばかりでした。悔しい、悲しい、申し訳ない、その気持ちしかない程でしたがお菓子売り場は私と先輩二人だけで任されていたので、淡々と仕事するしかありませんでした。
その日は新しいお菓子売り場の責任者が決まることなく日を終えましました。次の日スーパーに行くと館長から呼ばれました。てっきり私は新しい責任者の話だと思いきや内容はお菓子売り場の状況、まとめ方、正社員の働き方などでした。
「お菓子売り場はあんたが一人で頑張りなさいね」
この一言が今でも忘れられません。私は学生、アルバイトながらもお菓子売り場を一人で任されてしまったのです。もちろんいやと言えばクビ。
周りのバイトの子も頑張ってるのに一人だけ先に辞めるのは絶対嫌だ。「はい」と言うしかありませんでした。
次の日から学校の帰りに仕事に行きタダ働き。元々土日の午前中のアルバイトだったので平日や時間外は残業とは認められず。
朝も学校に行く前に商品を並べて学校の帰りに次の日のポップや商品の管理等全てやるという流れでさすがに身も心も限界に近づいてました。
そんなある日、店のバック(スタッフが入る裏の事)に大きなお菓子のダンボールが。開けてみると賞味期限ギリギリのお菓子が沢山。
何故なのか聞こうとスタッフの部屋に入ろうとした時、中で声がしました。内容はお菓子のことについて。先輩がお菓子売り場にいる頃に隠していたとの事。賞味期限がギリギリになったら出してやろうと思っていたら辞めてしまったと。
私はもう我慢出来ずに館長に今まで全てのことを報告。すると驚きの一言が帰ってきました。
「だからなに?世の中こういうのが沢山あるの。だから甘えるな。」
私は一気に地獄に落ちた気分でした。それから数ヶ月死にものぐるいで働き続けましたがストレスが原因で倒れて入院。これを機に退職しました。
こんな店があってはいいのか。今思い返してもなかなか許せるものではありません。
今私は卒業して県外の会社でお世話になり、結婚して専業主婦ですがスーパーに行くたびに思い出します。このような会社が減るように祈るばかりです。
以上、私が勤めていたブラック会社・ヒドイ職場でした。
みんブラ事務局の所見:17歳に売り場を丸投げしてタダ働き。18歳未満の時間外労働は原則禁止である。
この2つの職場は、何がブラックだったのか
「スーパーはブラックが多い」という噂から始まるこの記事には、正社員とアルバイト、それぞれの立場からの体験談が収められています。
1件目・正社員のレジ担当。新入社員として入り、最初の1か月は残業がなかったものの、だんだんと増えて最終的に残業が当たり前になりました。朝9時から夜9時まで、休憩1時間しか取らずにレジに立っていることもざらではなかったといいます。1年半我慢して部門異動を志願しましたが、人事はあまり快く聞いてくれず、異動にはかなり時間がかかりました。
この方が店舗異動を経験して得た結論が、極めて重要です。「ブラックかブラックでないかは、その店舗の上司、部門によるということです」。
そして原因の分析も的確です。「上司が『残業は当たり前だ、当然だ』と思いやりのない考え方をする人であれば、必然的にブラックになって当然」。「正社員で働く、上にたつ人間が、感覚が麻痺して全員がそんな考え方をすると、新しく入ってきた若い社員が潰されていきます」。
2件目・17歳のアルバイト。こちらはさらに深刻です。入社2日目には先輩たちの態度が一変し、「早く仕事を覚えろ」ばかりで、分からないところを聞こうとしても「なぜ分からない?」の一点張り。そんな中で唯一優しく教えてくれたのが、歳の近い同性の先輩でした。
働き始めて2か月ほどで、本来アルバイトはあまり任されないポップ作りを任されるようになります。少し褒められた気がして引き受けたものの、次の日から毎日毎日ポップ作りをさせられ、自分の仕事と合わせて残業が増えていく。おかしいと思って頼んできた先輩を探しに行くと、外で休憩している光景があった。
そして4か月目、優しかった先輩が突然店を辞めます。理由はすぐに分かりました。投稿者が入社する前からずっと虐められていたのです。
翌日、館長に呼ばれた投稿者が告げられたのが、この一言でした。「お菓子売り場はあんたが一人で頑張りなさいね」。
17歳の学生アルバイトが、売り場を一人で任される。「もちろんいやと言えばクビ」。周りのバイトも頑張っているのに一人だけ先に辞めるのは嫌だと思い、「はい」と言うしかなかった。そして次の日から学校の帰りに仕事に行きタダ働き。元々は土日の午前中だけのアルバイトだったのに、です。
法律から見ると、これは何にあたるのか
2つの職場で行われていたことを条文と突き合わせます。とくに未成年のアルバイトについては、通常より手厚い保護規定があります。
| 体験談で実際に行われていたこと | 抵触する条文 | 何が問題なのか |
|---|---|---|
| 学生アルバイトが売り場の責任を一人で負い、タダ働きをしていた。 | 労働基準法24条 労働基準法11条 |
労働の対償として使用者が支払うすべてが賃金であり、働いた時間には必ず賃金が発生する。無償で働かせることに適法な余地はなく、全額払いの原則に反する。 |
| 元々は土日午前のみの契約だったのに、平日も学校帰りに勤務させられた。 | 労働基準法15条 | 労働時間や勤務日は明示すべき労働条件。契約と大きく異なる勤務を求めるには労働者の同意が必要で、事実と相違すれば即時に契約を解除できる(15条2項)。 |
| 「いやと言えばクビ」という状況で業務を引き受けさせた。 | 労働契約法16条 | 解雇は客観的に合理的な理由を欠き社会通念上相当でなければ無効。アルバイトにも解雇権濫用法理は適用される。業務命令を断ったことを理由とする解雇に正当性はない。 |
| 朝9時から夜9時まで、休憩1時間だけでレジに立ち続けていた。 | 労働基準法32条 労働基準法34条 |
1日8時間・週40時間が上限。12時間拘束であれば時間外は3時間規模。8時間超なら休憩は1時間以上必要で、かつ自由に利用させなければならない。 |
| 18歳未満の労働者に、時間外労働をさせていた可能性がある。 | 労働基準法60条 労働基準法61条 |
満18歳未満の年少者には、原則として時間外労働・休日労働をさせられない。また午後10時から午前5時までの深夜業も原則禁止。36協定を結んでいても、年少者には適用されない。 |
| 先輩が自分の業務を押し付け、その間は外で休憩していた。 | 労働施策総合推進法 30条の2 |
合理的な理由なく特定の労働者に業務を集中させる行為は「過大な要求」に該当し得る。 |
| 優しかった先輩が入社前からいじめられ、退職に至った。 | 労働施策総合推進法 30条の2 労働契約法5条 |
事業主には相談体制の整備と迅速かつ適切な対応が義務づけられている。把握しながら放置すれば安全配慮義務違反となる。 |
※ 引用した条文は2026年8月時点のものです。実際の判断は個別の事情によります。
この記事で最も重要な論点を書きます。18歳未満の労働者には、特別な保護規定があります。
投稿者は当時17歳でした。労働基準法では満18歳未満を「年少者」として、通常の労働者より強い保護を与えています。
労働基準法60条——年少者には、36協定を結んでいても原則として時間外労働・休日労働をさせることができません。大人であれば36協定で可能になる残業が、18歳未満には認められないのです。「学校の帰りに仕事に行き」残業していたのなら、この条文に触れる可能性が高い。
労働基準法61条——年少者には午後10時から午前5時までの深夜業も原則禁止です。スーパーの閉店作業が22時を回るなら、これも問題になります。
そしてタダ働きについて。労働基準法11条は賃金を「労働の対償として使用者が労働者に支払うすべてのもの」と定義しています。働かせたなら、賃金が発生する。これは雇用形態にも年齢にも関係のない大原則です。「アルバイトだから」「学生だから」「頼まれてやったことだから」——どれも賃金支払義務を消す理由になりません。
もうひとつ、「いやと言えばクビ」という点についても。アルバイトにも労働契約法16条の解雇権濫用法理は適用されます。契約外の業務を断ったことを理由とする解雇に、客観的合理性も社会通念上の相当性もありません。17歳の投稿者がそれを知らなかったのは当然ですが、雇う側が知らなかったでは済みません。
17歳に売り場を丸投げする店を糾弾する
ここからは、事務局として率直に書きます。
「お菓子売り場はあんたが一人で頑張りなさいね」。この一言に、この店のすべてが表れています。
状況を確認しましょう。お菓子売り場を任されていた社員がいじめで辞めた。本来なら、まずいじめの事実を検証し、次に後任の人員を手当てするのが会社の仕事です。ところが館長が呼び出して話したのは、売り場の状況、まとめ方、正社員の働き方——つまり17歳のアルバイトに引き継ぐための説明でした。
いじめで人が辞めたという事実は、検証もされないまま素通りされている。そして空いた穴に、最も弱い立場の人間が充てられた。
なぜ17歳が選ばれたのか。答えははっきりしています。断れないからです。正社員に売り場の責任を負わせれば手当の問題が生じます。ベテランのパートに頼めば条件交渉になるでしょう。ところが17歳の学生アルバイトなら、「いやと言えばクビ」の一言で片がつく。そして実際、片がついてしまった。
投稿者が「はい」と言った理由も読んでください。「周りのバイトの子も頑張ってるのに一人だけ先に辞めるのは絶対嫌だ」。この誠実さが、そのまま利用されています。責任感の強い人ほど深く食い込まれるという、ブラック企業の典型的な構図です。しかも相手は17歳です。
ポップ作りの一件も同じ構造です。「アルバイトはあまり任されない仕事を任された」と少し褒められた気がして引き受けた。ところが翌日から毎日になり、残業が増える。そして頼んできた先輩は外で休憩していた。承認欲求を餌にして、自分の仕事を無償で移管している。この方が翌日きっぱり断ったのは、17歳としては見事な判断でした。
そして1件目の投稿者の分析に戻ります。「上にたつ人間が、感覚が麻痺して全員がそんな考え方をすると、新しく入ってきた若い社員が潰されていきます」。
これは、この記事全体を貫く洞察です。スーパーという業種が悪いのではありません。「残業は当たり前」と考える人が上に立ち続ける限り、その店舗はブラックになる。そして同じ会社でも店舗が変われば違う。——ということは、変えられるということでもあります。変えていないだけです。
なぜ、この職場からは動くべきなのか
第一に、異動には時間がかかるからです。1件目の方は1年半我慢して部門異動を志願しましたが、人事は快く聞いてくれず、実現までさらに時間がかかりました。社内で環境を変えられる可能性はありますが、早めに動かないと消耗が先に来ます。志願は「限界が来てから」ではなく、「おかしいと気づいたとき」にすべきです。
第二に、タダ働きは記録が残らないからです。2件目の方の勤務は、おそらくどこにも記録されていません。タダ働きの時間は、賃金台帳にもタイムカードにも現れない。だからこそ、自分で記録しない限り永久に取り返せません。未払い賃金の請求権の時効は当分の間3年です。
第三に、18歳未満なら、そもそも違法の可能性が高いからです。年少者への時間外労働・深夜業は原則禁止です。これは本人の同意があっても認められません。学生アルバイトを雇う店舗がこの規定を知らないことは珍しくありませんが、知らないことは適法の理由になりません。
いま同じ状況にいる人が、今日のうちにやるべき3つのこと
- 1. 「頼まれてやった仕事」の時間を記録する
契約時間外の業務、打刻せずにやった作業、学校帰りに呼ばれた日——これらをすべて日付と時間つきでメモしてください。「頼まれたからやった」ことも、使用者の指示による業務であれば労働時間です。シフト表の写真、ポップや発注書など自分が作成した資料、店舗の入退店時刻、交通系ICカードの利用履歴が裏づけになります。 - 2. 18歳未満なら、その一点で相談できる
満18歳未満への時間外労働・休日労働・深夜業は原則禁止です(労働基準法60条・61条)。これは非常に明快な違反なので、労働基準監督署にとって扱いやすい申告になります。本人が言い出しにくければ、保護者から相談することもできます。未成年だから何も言えない、ということはありません。 - 3. 断ってよい。断って解雇されたら、それは無効を争える
契約にない業務を断ることは、正当な権利行使です。「いやと言えばクビ」は、法的には成立しません。アルバイトにも解雇権濫用法理は適用されます。それでも店舗内で言い出しにくいなら、各都道府県労働局の総合労働相談コーナー(無料・予約不要)へ。同じ会社の別店舗への異動という選択肢もありますが、1件目の方の経験どおり時間がかかります。消耗しきる前に動いてください。
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