サービス残業・長時間労働を「当たり前」と強要するブラック企業。「サービス業には残業という概念はない」と一蹴。

ブラック企業だと感じたのは、「サービス業には残業という概念はない」と会議でいわれ、一般職の社員たちにもサービス残業をさせていたことです。
売り上げの悪い店舗は特に言われていたのですが、「もし、フランチャイズオーナーならどうするんだ。給料も社員に払えないことになるんだぞ。そしたら自分たちの手で営業をして集客数を増やして売り上げを伸ばすしかない。」という考え方が根本にあるため、自分の店なんだから業績を上げられなければ寝る間も惜しんで働けという企業でした。
基本的に集客が悪ければ、ポスティングやハンディングといった営業活動を実施しますが、勤務時間内では店舗に居て接客をしないといけない為に勤務時間外に仕方なく実施するということも多々有りました。
また、チラシを作成した人のことを考えろということで、営業計画を経て計画通りにいかない場合にはそれを補う為に時間外での配布が当たり前です。ポスティング業者は経費がかかることや、企業に愛着がないという理由・またチラシを捨てた業者が合ったという経緯があり利用はしないという方針でした。
基本的にサービス業なので仕事が終わるまでは勤務は終了じゃないということで、勤務時間が終わっても残業にはならずに接客をするなどが当たり前という企業でした。
毎日サービス残業するのが当たり前の雰囲気。休みもなく「この会社では有給休暇はない」と言われ申請を却下。

私の勤めていた会社は朝6時に出勤して、帰宅時刻が日をまたぐことがざらでした。残業代が出るならまだいいのですがその会社は全く出ません。毎日サービス残業でした。
定時になると、事務の女の子がみんなのタイムカードを打刻していきます。
もちろん皆は帰るわけはなく、黙々と仕事を続けていきます。仕事量が多すぎて終わらないのに新しい人間を雇おうとしないのです。新人が入ってきてもいきなり長時間労働、そしてサービス残業ということですぐに退職してしまうのです。
これはおかしいだろ、と上司に直談判すると「ボーナスでたっぷり出すから我慢してくれ」と言われました。
しかし、いざボーナス支給日になると、1か月分の給与程度しか支給されませんでした。どうやらボーナス支給額を少なくするためのに、基本給をすごく低く設定してボーナスに影響のない特別給を高くしていたのです。あきれて言葉も出ませんでした。
有給休暇についても問題のある会社でした。上司に有休の申請をすると「この部署では有給休暇はない」と言われ申請を却下されました。
それから3年後くらいに総務から「有給休暇を消化しなかったので有給休暇が消失しました」という通知が来ました。労働者の当然の権利である有休をとらせてもらえませんでした。
日本の「残業して当たりまえ」の風潮は、時代遅れな村社会の延長?ブラック社員がブラック企業を作っている。

わたしが依然務めていた会社がヒドイ職場でした。
小売業だったのですが、会社の体制が少し古かったからなのか、残業は当たり前、もちろん残業代も出ない、パワハラまがいの発言も日常的にある職場でした。
残業に関しては、シフト制で早番遅番とありましたが、早番が二人出勤していたら、もうひとりの人が退勤してないのに退勤するのはよくない、とか先輩より先にあがるとかありえない、といった感じでした。
それでも定時で仕事を終えるように努め、あまり残業せず帰っていると、他の店舗の人にまで、あの人は定時ピッタリに帰ると噂されたりしました。
わたしは女性なので特有の体調不良になることもあり、その旨を先輩に伝え、定時になるとすぐ退勤させてほしいと申請すると、朝来たときは元気そうだったのにと明らかに仮病を疑われたりと思いやりもない職場でした。
一緒に入社した同期も、最初は残業代がでないのに、何故残業しないといけないのかと言っていたのに、一年もたつと、自分だけ早く帰るのが申し訳ないというようになり、よく言う言葉でブラック社員がブラック企業を作っているというのはこのことだなあと思いました。
最終的に人事異動があり、そういったことも少なくなりましたが、最初入社したての頃は毎日が憂欝でした。
みんブラ事務局の所見:割増賃金の基礎から除外できる賃金は7種類のみ。「特別給」という名目では除外できない。
「残業という概念はない」という言葉の正体
この記事には3件の体験談が収録されています。
それぞれ違う言い方で、同じことを言われています。
- 1件目:「サービス業には残業という概念はない」
- 2件目:「この部署では有給休暇はない」
- 3件目:「先輩より先にあがるとかありえない」
3つに共通するのは「うちでは違う」という主張です。
ここではっきりさせます。
労働基準法に「サービス業は除く」という規定はありません。
「この部署は除く」という規定もありません。
労働基準法は原則としてすべての事業に適用され、強行法規です。
そのうえで、3件を確認します。
【1件目・女性35歳/フィットネスクラブ】
- 会議で「サービス業には残業という概念はない」と言われ、一般職の社員にもサービス残業をさせていた
- 根底に「もしフランチャイズオーナーならどうするんだ」という考え方があり、業績を上げられなければ寝る間も惜しんで働けという企業だった
- 勤務時間内は店舗で接客しなければならないため、ポスティングやハンディングは勤務時間外に実施していた
- ポスティング業者は経費がかかる、企業に愛着がないという理由で利用しない方針だった
【2件目・男性26歳】
- 朝6時に出勤して、帰宅時刻が日をまたぐことがざら。残業代は全く出ない
- 定時になると事務の女性がみんなのタイムカードを打刻していく。皆は帰らず黙々と仕事を続ける
- 仕事量が多すぎて終わらないのに新しい人間を雇わない。新人はすぐに退職していた
- 直談判すると「ボーナスでたっぷり出すから我慢してくれ」と言われたが、支給日には1か月分の給与程度だった
- ボーナス支給額を少なくするため、基本給をすごく低く設定してボーナスに影響のない特別給を高くしていた
- 有給を申請すると「この部署では有給休暇はない」と却下され、3年後に「有給休暇を消化しなかったので消失しました」という通知が来た
3件目は「早番が二人出勤していたら、もうひとりの人が退勤してないのに退勤するのはよくない」という職場でした。
法律から見ると
2件目の「基本給を低く、特別給を高く」という手口は特に重要です。整理します。
| 体験談で実際に行われていたこと | 抵触する条文 | 何が問題なのか |
|---|---|---|
| 「サービス業には残業という概念はない」として、割増賃金を支払わなかった。 | 労働基準法37条 別表第1 |
労働基準法にサービス業を除外する規定はない。時間外は25%以上、深夜は25%以上、法定休日は35%以上の割増賃金が業種を問わず必要である。 |
| 勤務時間外にポスティングやハンディングを行わせていた。 | 労働基準法32条 37条 |
業務上必要で、会社の方針として行われている以上、労働時間。「業者を使わない方針」の結果として生じた作業であれば、自主的な活動とはいえない。 |
| 定時になると、事務員が全従業員のタイムカードを打刻していた。 | 刑法159条 労働基準法108条・109条 |
他人名義で事実と異なる記録を作成する行為は私文書偽造の問題を生じる。賃金台帳への正確な記入義務と3年間の保存義務にも違反する。 |
| 基本給を低く設定し、賞与に影響しない「特別給」を高くしていた。 | 労働基準法37条5項 労働基準法施行規則21条 |
割増賃金の基礎から除外できる賃金は家族手当・通勤手当・別居手当・子女教育手当・住宅手当・臨時に支払われた賃金・1か月を超える期間ごとに支払われる賃金に限られる。「特別給」という名目では除外できない。 |
| 有給休暇の申請を「この部署では有給休暇はない」と却下した。 | 労働基準法39条 39条7項 119条 |
年次有給休暇は法律上当然に発生する権利で、部署によって存否が変わることはない。年5日の取得させる義務に違反すれば労働者1人につき30万円以下の罰金。 |
| 有給を却下しておきながら、3年後に「消失した」と通知した。 | 労働基準法39条 115条 民法709条 |
時効は2年だが、使用者が請求を違法に拒否した結果消滅した場合は、権利を侵害した不法行為として損害賠償の対象となり得る。 |
| 先に退勤しにくい雰囲気を作り、定時退勤を事実上妨げていた。 | 労働基準法32条 労働施策総合推進法 30条の2 |
同調圧力による居残りも、使用者が黙認していれば労働時間と評価される。定時退勤者を噂の対象にする行為は就業環境を害するものである。 |
| 体調不良を申し出た労働者に、仮病を疑う対応をした。 | 労働基準法68条 労働契約法5条 |
生理日の就業が著しく困難な女性が休暇を請求したときは就業させてはならない。診断書の提出は要件ではなく、本人の申出で足りるとされている。 |
※ 引用した条文は2026年8月時点のものです。実際の判断は個別の事情によります。
この手口を糾弾する
この記事で最も巧妙な手口は2件目にあります。
「ボーナス支給額を少なくするために、基本給をすごく低く設定してボーナスに影響のない特別給を高くしていたのです」。
この仕組みを分解します。
賞与は通常「基本給の◯か月分」という形で計算されます。
だから基本給を下げれば、賞与も自動的に下がる。
そして下げた分を「特別給」という別名目で毎月支払えば、月々の手取りは変わりません。
社員は気づかない。
ですが、この設計にはもう一つの効果があります。
会社が言っていないほうの効果です。
残業代も安くなります。
残業代は1時間あたりの賃金を基礎に計算されます。
この基礎から除外できる賃金は法律で限定列挙されています。
- 家族手当
- 通勤手当
- 別居手当
- 子女教育手当
- 住宅手当
- 臨時に支払われた賃金
- 1か月を超える期間ごとに支払われる賃金
この7つだけです。
「特別給」という名前の手当は、ここに含まれていません。
つまり——毎月支払われている「特別給」は、割増賃金の基礎に含めなければなりません。
会社が「特別給だから残業代の計算には入れない」と扱っているなら、それ自体が違法です。
この点は名目ではなく実質で判断されます。
毎月、決まって支払われているなら、呼び名が何であれ基礎に含まれるのです。
次に、タイムカードの代理打刻です。
「定時になると、事務の女の子がみんなのタイムカードを打刻していきます。もちろん皆は帰るわけはなく、黙々と仕事を続けていきます」。
これは組織的な記録の改ざんです。
そして注目すべきは、それをやらされていたのが事務の女性だったという点です。
この方は指示に従っただけです。
ですが他人名義の記録を事実と異なる内容で作成する行為は、実行した本人が問われる立場になり得ます。
会社は、最も立場の弱い人に実行させていたのです。
そして有給休暇の件。
この会社の対応は2段構えでした。
第一段階は「この部署では有給休暇はない」と申請を却下すること。
第二段階は3年後の通知です。
「有給休暇を消化しなかったので有給休暇が消失しました」。
この言い方に注目してください。
「消化しなかった」と書かれています。
まるで本人が使わなかったかのようです。
ですが実際は会社が申請を却下していたのです。
自分で塞いだ道を、「通らなかったね」と言っている。
最後に1件目のポスティングについて。
この会社は業者を使わない方針でした。理由は経費がかかることと企業に愛着がないことです。
つまり経費を惜しんだ結果、社員の勤務時間外が使われていたということです。
業者に払えば経費。社員にやらせれば無料。
この計算が成り立つのは、社員の時間をゼロ円と見積もっているからです。
この会社は、今すぐ辞めていい
3件とも「当たり前」という言葉で運用されていました。3点補足します。
- 1. 「業種が違う」は、法的な反論にならない
労働基準法にサービス業を除外する規定はありません。「うちの業界では」「この部署では」という言葉が出たら、それは法律の話をしていないという合図です。比較すべきは同僚でも同業他社でもなく、条文です。 - 2. 「ブラック社員」になる前に離れる
3件目の投稿者は同期が1年で変わっていく様子を書いています。最初は「なぜ残業代なしで残るのか」と言っていた人が、1年後には「自分だけ早く帰るのが申し訳ない」と言うようになった。感覚が変わるのに1年かかりません。 - 3. 「特別給」は、計算し直せる
毎月支払われている手当が割増賃金の基礎から外されていないかを確認してください。除外できるのは法律が定めた7種類だけです。給与明細をすべて保存し、3年分さかのぼって請求できます。
もし今、同じ状況にいるなら
- 1. 打刻後の労働時間は、別の記録で証明する
タイムカードが定時で打刻されているなら、それ以外の記録が必要です。パソコンのログオフ時刻・業務メールの送信時刻・入退館記録・スマホの位置情報履歴・交通系ICカードの履歴。代理打刻をしている事務員がいるなら、その事実自体も記録に残してください。 - 2. 有給は、書面で申請する
口頭で申請して口頭で断られると、記録が残りません。メールか申請書で提出してください。「この部署では有給はない」という返答が書面で残れば、それ自体が強力な証拠になります。年5日の取得は使用者の義務です。 - 3. 相談先は、匿名でも使える
サービス残業・有給の拒否・タイムカードの改ざんは労働基準監督署の担当で、匿名での申告も受け付けています。複数人が同じ状況にあるなら、記録を持ち寄ると調査が動きやすくなります。ハラスメントは各都道府県労働局の総合労働相談コーナー(無料・予約不要)へ。
この体験談に近いケース
この体験談に近いケースとして、あわせて読まれている記事です。
- 毎月100時間超え残業+土日も殆どない。だけど年収・ボーナスはめちゃ高い。
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この記事を読んで「うちの会社も同じだ」と感じた方は、ページ上部のブラック度から5段階で投票してください。投稿された体験談とあわせて、職場の実態を可視化していきます。




