毎朝7時に出社し翌2時過ぎに自宅へ…。休みは月1。引き継ぎ社員を自分で確保しないと退職もできない会社。

私が以前に勤めていた人材派遣会社での話です。元々、その会社のアルバイトで働いていた私は、仲の良い社員の方から「こんなに頑張ってるんだったら社員になった方が良いよ」と言われ、ある日突然、正社員になりました。後に分かった事ですが、私はその社員の方が退職する為の身代わり社員だったのです。
社員になって3ヶ月ほどは、定時に出社し定時に帰宅、休みも週に1~2日ありました。他の社員さんたちはとても忙しそうで、私も仕事を早く覚えて手伝いたいと思っていました。バイトの時よりもしっかりとした環境で働くことができ、福利厚生もきちんとされていたので、社員になってよかったと思っていました。
4ヶ月目に、私を社員にしてくれた方が退職しました。急な変化はそれからすぐに訪れました。定時よりも1時間以上早く出社しないといけないという暗黙のルールを教わり、定時で帰る事が出来るのはその日の仕事を終わらせ尚且つ、アルバイトの送迎業務がない時のみでした。派遣会社でしたので、送迎がない日などは1日も無く、毎朝7時には出社し翌2時過ぎに自宅へ帰りつくという日々が当たり前になっていました。
アルバイトが急に欠勤すれば代わりに各現場へ入り、欠勤者の仕事を終わらせてから会社へ戻り自分の仕事をしました。そうしているうちに週に1日の休みはおろか、月に1日休みが取れれば良いという状況になってきました。こんなに頑張っているのだから、残業代や休日出勤手当でお給料はすごいことになっているだろうなと期待していました。
待ちに待った給料日、私は銀行で呆然としました。なんと、3ヶ月目までと給料の金額が全く同じなのです。疑問に思い、社員の勤務表を付けている事務員さんに確認をしました。事務員さんは何も言わずに、勤務表を見せてくれました。
その勤務表には、毎日定時に出社し定時で退社しており、休みは週に1~2日、残業時間は0となっていたのです。あまりにも驚き、事務員さんに間違いであることを伝えると、驚きの答えが返ってきました。「他の社員もみんな同じだし、送迎業務についてはガソリン代は経費として精算しているから残業にはならない。休みがないのは自分たちの仕事の仕方が悪いからというのが会社の考え」。
こんな事がまかり通っている会社なんておかしいと思い、すぐにでも退職したいと、上司に退職の旨を伝えました。退職する為には、自分の仕事を代わりにやってくれる社員候補をアルバイトから1人連れてくること、売り上げが減っている分を補うことなど、とんでもない条件を突きつけられました。
それが出来なければ、最後の給料は払わないとまで言われ、とても怖くなった私は退職を一旦保留にしました。
それからすぐに引っ越しを決め、引っ越しが終わり次第、携帯電話を解約し、誰にも何も言わず会社を無断欠勤しそのまま退職しました。もちろん…というと少しおかしい気もしますが、無断欠勤をした月の給与は振り込まれていませんでした。
色々なサイトでブラック企業のまとめコラム等を読みますが、ここまでの会社はなかなか無いと思っています。
今もその会社は存続していますが、怖くてその当時の知人とは連絡を取る事が出来ません。
体調が悪くても出社強要で休めない…。「後任が見つかるまでは困る」で退職まで5カ月も待たされる。

福祉関連の事業所で相談員をしていましたが、人件費削減のため職員の配置基準を最低限順守する人員しか雇わない事業所でとても辛い思いをしました。
私しか相談員として勤務している人がいないため、全て仕事や事務作業を一人で行わないと仕方のない状況での勤務でした。
他の職種の方も最低限度の人員しかいないため、職員みんなが休むに休めない状態でした。
私自身も、体調不良になり休むことになると、仕事が滞ってしまいます。福祉の仕事は申請を出す期日が決まっていたりするため、休んでしまい申請ができないと利用者さんの迷惑になってしまいます。利用者さんに迷惑をかけられないという使命感から、どんなに体調が悪くても出勤をして仕事に励みました。
有休も使える状況にないため、無駄になることが多かったです。
勤務体系の改善を事業主に訴えましたが、検討するの一点張りで全く状況は変わらず仕舞いでした。周りの職員の方も疲弊しており、職場環境だけでなく事業所の利用者さんにも良い環境ではなかったと思います。
精一杯取り組みましたが身体的に辛くなり、退職したいとお願いをしました。しかし、後任の方が見つかるまでは困ると言われ、結局退職できたのは5か月後でした。精神的にも体力的にもとても辛い職場でした。
みんブラ事務局の所見:ガソリン代の精算は立替金の返還であり、賃金とは別のもの。退職に後任確保や売上補填を条件にはできない。
経費の精算と、賃金の支払いは別のものである
この体験談には会社の言い分がそのまま記録されています。
投稿者が勤務表の記載について事務員に確認したときの返答です。
「他の社員もみんな同じだし、送迎業務についてはガソリン代は経費として精算しているから残業にはならない。休みがないのは自分たちの仕事の仕方が悪いというのが会社の考え」。
この3つの主張はすべて誤りです。順に否定します。
第一に、「他の社員もみんな同じ」。
全員が違法な状態に置かれているなら、違反の規模が大きいだけです。
第二に、「ガソリン代を経費精算しているから残業にならない」。
ここが最も重要です。
経費の精算は、立て替えた実費を返してもらうことです。
賃金は、労働の対価です。
まったく別のものであり、一方を払ったからもう一方が消えることはありません。
第三に、「休みがないのは自分たちの仕事の仕方が悪いから」。
休日を与えるのは使用者の義務です(労基法35条)。
労働者の効率とは無関係に課されている義務です。
そのうえで、全体を確認します。
- アルバイトから正社員になったが、後に自分が「退職する社員の身代わり」だったとわかった
- 最初の3か月は定時出社・定時帰宅、休みも週1〜2日あった
- 4か月目に社員にしてくれた人が退職し、状況が一変した
- 定時より1時間以上早く出社という暗黙のルールを教わった
- 毎朝7時に出社し翌2時過ぎに帰宅する日々が当たり前になった
- アルバイトが急に欠勤すれば代わりに現場へ入り、その後会社に戻って自分の仕事をした
- 月に1日休みが取れれば良いという状況になった
- 給料は3か月目までと全く同じ金額だった
- 勤務表には毎日定時出社・定時退社、休みは週1〜2日、残業0と記載されていた
- 退職を申し出ると後任候補の確保と売上減少分の補填を条件にされ、できなければ最後の給料は払わないと言われた
- 投稿者は引っ越して携帯を解約し、無断欠勤のまま退職した
- その月の給与は振り込まれなかった
法律から見ると
勤務記録の改ざんと退職への条件付けが中心の論点です。
| 体験談で実際に行われていたこと | 抵触する条文 | 何が問題なのか |
|---|---|---|
| 実際は7時出社・翌2時帰宅なのに、勤務表を定時出社・定時退社としていた。 | 労働基準法108条 109条 120条 刑法159条 |
賃金台帳に労働時間数を記入する義務と3年間の保存義務がある。事実と異なる記録の作成は私文書偽造の問題も生じる。 |
| 「ガソリン代を経費精算しているから残業にならない」と説明した。 | 労働基準法37条 24条 |
経費の精算は立替金の返還であり、労働の対価である賃金とは別のもの。実費の精算によって割増賃金の支払義務が消えることはない。 |
| 休日がないことを「労働者の仕事の仕方が悪い」と説明した。 | 労働基準法35条 119条 |
毎週少なくとも1回、または4週を通じ4日以上の休日を与えるのは使用者の義務。労働者の効率とは無関係に課されている。 |
| 退職の条件として、後任候補を連れてくることを求めた。 | 民法627条1項 労働基準法5条 |
期間の定めのない雇用は、申入れから2週間で終了する。退職に条件を付けることはできず、後任の確保は使用者の責任である。 |
| 退職の条件として、売上減少分の補填を求めた。 | 労働基準法16条 120条 |
労働契約の不履行について違約金を定め、または損害賠償額を予定する契約をしてはならない。6か月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金。 |
| 条件を満たさなければ最後の給料を払わないと告げた。 | 労働基準法23条 24条 120条 |
労働者の請求があった場合、7日以内に賃金を支払わなければならない。賃金を人質にして就労や条件の履行を迫る行為は違法である。 |
| 後任が見つかるまで退職できないとして、5か月待たせた。 | 民法627条1項 労働基準法5条 |
会社の承諾は不要で、後任の有無は退職の効力に影響しない。精神的な圧迫で就労を継続させれば強制労働の禁止にも触れ得る。 |
| 人員配置基準を最低限しか満たさない体制で運営していた。 | 労働契約法5条 (各事業の運営基準) |
1人が休めば業務が回らない体制は、安全配慮義務の観点から問題がある。有給が事実上取得できない状態は労基法39条にも反する。 |
※ 引用した条文は2026年8月時点のものです。実際の判断は個別の事情によります。
この会社を糾弾する
1件目で最も悪質な仕組みを指摘します。
「身代わり社員」という構造です。
投稿者はこう書いています。
「仲の良い社員の方から『こんなに頑張ってるんだったら社員になった方が良いよ』と言われ、ある日突然、正社員になりました。後に分かった事ですが、私はその社員の方が退職する為の身代わり社員だったのです」。
この構造を分解します。
- 会社は退職に後任の確保を条件にしている
- だから辞めたい社員は誰かを連れてくるしかない
- 連れてこられた人は次に辞めたくなったとき、同じことをするしかない
連鎖する仕組みです。
そして注目すべきは、誘った社員も被害者だったという点です。
その人も辞めるために誰かを連れてこなければならなかったのです。
会社は、社員同士に勧誘をさせることで、自分の手を汚さずに人員を補充していた。
そして最初の3か月は定時出社・定時帰宅、休みも週1〜2日ありました。
これも偶然ではないと事務局は考えます。
誘った社員がまだ在籍している間だからです。
その人が辞めた途端にすべてが変わりました。
次に、勤務表です。
実際と記録を並べてみます。
- 実際:毎朝7時出社、翌2時過ぎ帰宅、休みは月1回
- 記録:毎日定時出社・定時退社、休みは週1〜2日、残業0
まったく別の会社の記録のようです。
そして、この記録には2つの目的があります。
一つは、賃金を払わないこと。
投稿者は給料日に銀行で呆然としました。3か月目までと全く同じ金額だったからです。
もう一つは、調査を逃れること。
労基署が勤務表を見ても問題は見つかりません。
そして最後、退職の条件です。
2つの条件が示されました。
- 自分の仕事を代わりにやってくれる社員候補をアルバイトから1人連れてくること
- 売り上げが減っている分を補うこと
そしてできなければ最後の給料は払わない。
この3点すべてが違法です。
退職に条件は付けられません。売上減少分の補填を求めることは労基法16条が禁じています。賃金は無条件に支払わなければなりません。
投稿者は「とても怖くなった」と書いています。
そして引っ越して携帯を解約し、誰にも何も言わずに無断欠勤で辞めました。
事務局はこの方を責めません。
そこまでしなければ逃げられない状況を作ったのは会社です。
2件目についても一点。
「後任の方が見つかるまでは困ると言われ、結局退職できたのは5か月後でした」。
5か月です。
法律上は2週間で終了していたはずの契約でした。
そしてこの方は「精一杯取り組みましたが身体的に辛くなり」退職を申し出ていました。
体調を理由に申し出た人を、5か月引き止めたのです。
この会社は、今すぐ辞めていい
3点補足します。
- 1. 退職に条件は付けられない
後任の確保も、売上の補填も、退職の要件ではありません。申入れから2週間で雇用契約は終了します。内容証明郵便で退職届を送れば、会社が受け取りを拒んでも到達の記録が残ります。 - 2. 無断欠勤でも、賃金は発生している
働いた分の賃金は、辞め方にかかわらず発生します。賃金請求権の時効は3年。1件目の方の最後の1か月分も、本来は請求できました。退職後は年14.6%の遅延利息も付きます。 - 3. 「暗黙のルール」は、労働時間である
「定時より1時間以上早く出社」というルールは、命令されていなくても事実上強制されていれば労働時間です。1日1時間でも、毎日となれば月20時間以上になります。
もし今、同じ状況にいるなら
- 1. 会社の勤務表と、自分の記録を分ける
会社の記録があてにならないなら、自分の記録が唯一の証拠です。毎日の出退勤時刻をスマホにメモし、スマホの位置情報履歴・交通系ICカードの履歴・送迎車の運行記録・業務メールの送信時刻も併せて保存してください。 - 2. 「経費と賃金は別」と、はっきり伝える
ガソリン代の精算は立替金の返還であり、割増賃金とは別のものです。この点は書面で確認してください。会社が書面で「経費精算しているから残業代は出さない」と回答すれば、それ自体が強力な証拠になります。 - 3. 逃げる前に、記録だけは持ち出す
身の危険を感じるなら、距離を取る判断は正しいです。ただし給与明細・雇用契約書・自分の勤務記録は先に自宅へ移してください。相談先は労働基準監督署(賃金・労働時間・休日/匿名申告も可)と各都道府県労働局の総合労働相談コーナー(退職トラブル・無料・予約不要)です。
この体験談に近いケース
この体験談に近いケースとして、あわせて読まれている記事です。
- 上司が家まで来て詰めるし、退職届を出しても辞められない!
- 50人で月10時間は一人あたり12分。「残業を申請するな」という指示です。
- 毎月100時間超え残業+土日も殆どない。だけど年収・ボーナスはめちゃ高い。
- 看護師 辞めた。人員配置基準を満たさないまま運営される事業所の実態。
この記事を読んで「うちの会社も同じだ」と感じた方は、ページ上部のブラック度から5段階で投票してください。投稿された体験談とあわせて、職場の実態を可視化していきます。





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