260207

「出版社は地獄だった…」休日を奪う“アットホームな職場”という名の残酷な罠

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出版社は地獄?強制レクで恋人と破局、休日を奪う「アットホームな職場」の卑劣な罠

「出版社は地獄だった…」休日を奪う“アットホームな職場”という名の残酷な罠

女性・42歳の体験談
女性・42歳の体験談

勤務先は出版社です。20代の頃に3年半、勤めていたのですが、とにかくプライベートの時間がとれなかったのがイヤでした。当時、お付き合いをしている人が居たのですが、プライベートの時間を取れず、破局することとなったのです。

なぜ、プライベートの時間が取れなかったのかというと、休日にはやたら会社のレクリーエションを入れられてしまったからです。強制参加だったことが拍車をかけました。これでは必然的に職場で結婚相手を見つけるしかなくなってしまいます。それに休日には学生時代の友人とも会いたい気持ちがあり、危うく友達まで失くすところでした。

会社側としては、アットホームな会社にしたいということで社員が仲良くなれるように、いろいろなイベントを企画していたようです。しかし、こんなことをしなくても社員同士は仲が良かったので意味がないと思いました。

私の他にも休日を潰されてしまうことに嫌気がさしていた人はたくさん居ました。特に若い世代に多かったように思います。せめて強制参加でなければ良かったのかもしれません。それと、役職のある人たちだけでイベントを楽しんでおり、若い世代にはあまり受けないような内容ばかりだったこともギャップがありました。

 

みんブラ事務局の所見:目的である社員の親睦はすでに達成されていた。断れないことが問題であり、強制参加なら労働時間である。

みんブラ事務局の所見
みんブラ事務局の所見

みんブラ事務局・5段階判定出版社の社員/女性42歳の体験談
総合ブラック度3.8/5早めに辞めるべき
労働時間4
賃金・残業代3
ハラスメント4
休暇5
法令違反リスク3
判定理由:20代の3年半を勤めた出版社。休日にやたらと会社のレクリエーションを入れられ、しかも強制参加だった。プライベートの時間が取れず、交際していた相手と破局することになった。学生時代の友人とも会えず、危うく友達まで失うところだった。役職のある人たちだけがイベントを楽しんでいた。 読者投票:まだ投票がありません

強制参加のレクリエーションは、休日ではない

この体験談は暴力も賃金不払いも出てきません。

ですが、この方が実際に失ったものは具体的です。

「当時、お付き合いをしている人が居たのですが、プライベートの時間を取れず、破局することとなったのです」。

そして——

「休日には学生時代の友人とも会いたい気持ちがあり、危うく友達まで失くすところでした」。

ここで確認します。

参加が強制されている行事は、労働時間です。

判断の基準は使用者の指揮命令下に置かれているかです。

参加しないことに不利益があるなら、それは事実上の強制であり、労働時間と評価されます。

そして、それが休日に行われているなら、その日は休日ではありません。

労働基準法35条は毎週少なくとも1回、または4週を通じ4日以上の休日を求めています。

そのうえで、全体を確認します。

  • 出版社に20代の頃、3年半勤めた
  • とにかくプライベートの時間が取れなかった
  • 理由は休日にやたらと会社のレクリエーションを入れられたから
  • 強制参加だったことが拍車をかけた
  • 結果交際相手と破局した
  • 職場で結婚相手を見つけるしかなくなってしまうと感じていた
  • 会社側はアットホームな会社にしたいという意図でイベントを企画していた
  • ですが社員同士はもともと仲が良かったので意味がないと思った
  • 休日を潰されることに嫌気がさしていた人はたくさんいた。特に若い世代に多かった
  • 役職のある人たちだけでイベントを楽しんでおり、若い世代には受けない内容ばかりだった

法律から見ると

行事の労働時間性を軸に整理します。

体験談で実際に行われていたこと 抵触する条文 何が問題なのか
休日に、参加が強制されるレクリエーションを実施していた。 労働基準法35条
32条
37条
参加が事実上強制されている行事は労働時間。法定休日に行われれば35%以上の割増賃金が必要で、休日そのものが確保されていないことになる。
行事への不参加が事実上認められない状態だった。 労働施策総合推進法
30条の2
私的な領域である休日の過ごし方に過度に立ち入る行為は「個の侵害」にあたり得る。参加しない者への不利益があればなおさら問題となる。
行事の時間について、賃金が支払われていない。 労働基準法24条
37条
労働時間である以上、賃金の支払義務がある。「福利厚生」という名目であっても、強制参加なら労働時間である。
休日が行事で潰れ、実質的な休日が確保されていなかった。 労働基準法35条
労働時間等設定改善法2条
休日とは労働義務から完全に解放される日をいう。事業主には、労働時間等の設定の改善に努める責務が定められている。
若い世代に負担が偏る内容の行事が続いていた。 労働契約法3条2項
労働施策総合推進法30条の2
就業の実態に応じた均衡が求められる。特定の層にのみ負担が集中する運用は公正な処遇の観点から問題となる。
多くの従業員が不満を持っていたが、運営は見直されなかった。 労働施策総合推進法
30条の2
労働契約法5条
事業主には相談体制の整備と事後の適切な対応が義務づけられている。不満が広く共有されている状態を放置することは職場環境配慮義務の不履行にあたり得る。
私生活上の人間関係に、実質的な影響が及んでいた。 労働契約法5条
労働時間等設定改善法2条
労働者が健康で充実した生活を実現できるようにすることが労働時間等設定改善法の目的とされている。

※ 引用した条文は2026年8月時点のものです。実際の判断は個別の事情によります。

この会社を糾弾する

この記事の判定を「早めに辞めるべき」としたのは、賃金の不払いや暴力が中心の事案ではないためです。

ですが軽い話だとは考えていません。

理由を述べます。

この方は、実際に交際相手を失っています。

そして友人関係も危うくなりました。

これは取り返しのつかない損失です。

賃金の未払いなら後から請求できます。

ですが失った関係は戻りません。

そして、この方が20代の3年半をそこで過ごしたことも見ておく必要があります。

次に、会社側の意図についてです。

投稿者は正確に書いています。

「会社側としては、アットホームな会社にしたいということで社員が仲良くなれるように、いろいろなイベントを企画していたようです」。

悪意はなかったのでしょう。

ですが、投稿者は続けます。

「しかし、こんなことをしなくても社員同士は仲が良かったので意味がないと思いました」。

ここが重要です。

目的はすでに達成されていたのです。

それでも行事は続きました。

そして、誰が楽しんでいたか。

「役職のある人たちだけでイベントを楽しんでおり、若い世代にはあまり受けないような内容ばかり」。

整理します。

  • 企画するのは会社
  • 楽しんでいるのは役職者
  • 休日を失うのは若手

負担と便益が一致していません。

そして、最も見過ごせない一節がこれです。

「これでは必然的に職場で結婚相手を見つけるしかなくなってしまいます」。

これは誇張ではありません。

休日が会社の行事で埋まれば、職場以外の人と会う時間がなくなります。

すると人間関係が職場だけに閉じていきます。

そして、その状態には別の効果があります。

職場の外に、「この会社はおかしい」と教えてくれる人がいなくなるのです。

投稿者は「危うく友達まで失くすところでした」と書いています。

失わずに済んだのは、この方が3年半で辞めたからでしょう。

最後に、投稿者の一言を引きます。

「せめて強制参加でなければ良かったのかもしれません」。

これが問題の核心です。

行事そのものではなく、断れないことが問題でした。

そして、この記事が今も価値を持つ理由を書いておきます。

「アットホームな職場」という言葉は、今も求人でよく使われます。

その言葉自体が悪いわけではありません。

問題はそれが何を意味しているかです。

困ったときに助け合える関係なら、それは良いことです。

ですが休日を差し出すことを前提にした親密さなら、それは別のものです。

見分ける方法は一つあります。

断れるかどうかです。

断っても関係が変わらないなら、それは本当の親密さです。

断れないなら、それは制度です。

そして、この方が失ったものをもう一度確認します。

20代の3年半。交際相手。友人と過ごすはずだった休日。

どれも、会社が返せるものではありません。

そして、その代償として得られたのが「アットホームな職場」でした。

そして、この記事が扱っているのは出版社です。

本を作る仕事は、読む時間と、考える時間が必要な仕事です。

それは職場の外での経験からも育つものです。

休日を会社の行事で埋めることは、仕事の質そのものにも影響します。

投稿者が「意味がないと思いました」と書いたのは、実務の感覚として正確でした。

そして若い世代に不満が多かったという記述も重要です。

これから会社を支える層が離れていくということだからです。

そして実際、この方も3年半で辞めています。

会社が「仲良くなるため」に費やした時間が、人を辞めさせていたのです。

そして、この会社にはもう一つの選択肢がありました。

行事を平日の勤務時間内に行うことです。

そうすれば休日は守られます。

それをしなかったのは、業務時間を削りたくなかったからでしょう。

つまり会社は業務時間も、休日も、両方を求めていたことになります。

その負担は、すべて社員が引き受けていました。

そして、この記事に暴力も賃金不払いも出てこないことにも意味があります。

違法性がわかりにくい形で人の時間が奪われていたのです。

だからこそ3年半も続いたのでしょう。

賃金は請求できても、時間は請求できません。

だからこそ、休日を奪う運用は早く見切るべきなのです。

そして「強制ではない」と会社が言うなら、一度断ってみればわかります。

問題にならなければ任意、問題になるなら強制です。

その一度の確認が、3年半を分けます。

断れる行事なら、休日は守られていました。

そして、断れない行事に福利厚生という名前をつけてはいけません。

こういう会社は、早めに離れたほうがいい

3つの理由を述べます。

  • 1. 失った関係は、取り戻せない
    賃金は後から請求できます。ですが破局した関係も、疎遠になった友人も戻りません。20代の時間は、その後の人間関係の土台です。失う前に判断すべき類型です。
  • 2. 「みんな不満だが誰も言わない」は、変わらない
    投稿者は「休日を潰されてしまうことに嫌気がさしていた人はたくさん居ました」と書いています。不満は共有されていたのです。それでも行事は続きました。声にならない不満は、会社に届きません。
  • 3. 強制参加の時間は、賃金請求の対象
    参加が事実上強制されている行事は労働時間です。法定休日に行われていれば35%以上の割増賃金が発生します。いつ、何時間拘束されたかを記録してください。

もし今、同じ状況にいるなら

  • 1. 「任意」かどうかを、確認してみる
    「今回は都合がつかないので欠席させてください」と一度メールで伝えてみてください。本当に任意なら、それで済みます。問題になるなら、それは強制だということです。そのやりとり自体が記録になります。
  • 2. 行事の日時を、記録しておく
    いつ・何時から何時まで・どこで行われたかをメモしてください。案内メールや社内掲示も保存しておくと、参加が前提とされていたことを示せます。
  • 3. 職場の外の関係を、意識して守る
    人間関係が職場だけに閉じると、判断の基準も職場の中だけになります。外の友人こそが、「その働き方はおかしい」と教えてくれる存在です。相談先は各都道府県労働局の総合労働相談コーナー(無料・予約不要)と労働基準監督署(休日・割増賃金)へ。

この体験談に近いケース

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この記事を読んで「うちの会社も同じだ」と感じた方は、ページ上部のブラック度から5段階で投票してください。投稿された体験談とあわせて、職場の実態を可視化していきます。

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