上司が会社にいる間は部下は帰れない。パワハラ・長時間労働・休日出勤で退職者続出。

私が大学を卒業して入社した会社は、今でいうブラック企業だったように思います。今回は私が体験したブラック企業についてお話します。
まず就業時間が朝8時半から夜11時まで、酷いときは終電ぎりぎりまで働いていました。営業業務自体は夜7時頃終了するのですが、そこからダラダラと会社にいて、営業のロールプレイをしたり、営業の報告などをしていました。基本的に上司が会社にいるまで部下は帰ることはできませんでした。結果、かなり無駄な時間を会社で過ごすことが多かったです。しかも土日、祝日は休みのはすが、土曜日も朝から夜遅くまで働いていました。
次に上司の部下に対する暴言などが酷かったです。むちゃくちゃな営業目標を掲げられ、もし達成できなければ夜遅くまで、延々に尋問されることも通常でした。時にはイジメにもとれる暴言を吐かれることも多々あり、それが原因で退職する社員もいました。
そして、給料体系も曖昧で酷いものでした。月給はそんなに低くなかったのですが、ボーナスが全く支払われず、さらに営業成績に応じて与えられると言われていた臨時ボーナスなども全くなかったです。
結果、私は6ヶ月で退職することになりましたが。1ヶ月もたずに逃げるように退職する人も沢山いて、今考えても酷いブラック企業であったと思います。
度重なる上司・先輩の人格否定叱責。暴言が加速し、うつ病を発症。

私が勤めていた会社は上司を殴って前の職場を辞めたという上司と、早稲田卒だがロクに挨拶もできず、遅刻常習犯の先輩という3人の会社でした。
私は入社したばかりで、ホームページの更新の業務を任されたのですが、それは深夜に家で作業をしなければならないもので、これは職場選びに失敗したのではと思いました。
その上、送られてくる原稿が誤字脱字が非常に多く、どうしてもヒューマンエラーが出てしまうもので、ミスをすると上司に長時間叱られました。
ミスはどうしても出てしまうので、その度に上司の叱責がエスカレートしていき、人格否定するような言葉もよく言われました。先輩もよく人格否定するような言葉を言ってきました。
その会社は業績が良くなかったらしく入社して半年あまりで倒産し、グループ会社に吸収合併されました。そこで私は相変わらず続く、上司のパワハラ、新しく出会った同僚からの宗教の勧誘、深夜残業に耐えながら仕事をしていました。
しかし、半年ほど経ち、とうとう私はうつ病を発症しました。
診断書を提出しても仮病なんじゃないかとかお前が悪いなど散々罵られ不快な思いをしました。うつ病を発症してから宗教の勧誘が激化し、自宅に押しかけられたりすることもありました。
とにかく私はあの会社に人生を狂わされました。
みんブラ事務局の所見:診断書を受け取った時点で会社の義務は具体化する。「仮病」と扱った事実こそ、安全配慮義務違反の中心である。
診断書を出しても「仮病」と言う会社
2件目の記述から始めます。
「しかし、半年ほど経ち、とうとう私はうつ病を発症しました。診断書を提出しても仮病なんじゃないかとかお前が悪いなど散々罵られ不快な思いをしました」。
ここが決定的です。
診断書を受け取った時点で、会社には具体的な義務が生じます。
使用者は労働者がその生命・身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう必要な配慮をする義務を負います(労働契約法5条)。
この義務は危険を知った時点で具体化します。
診断書は医師による医学的な判断です。
それを受け取りながら「仮病」と扱い、罵倒を続けたのであれば、会社は危険を認識したうえで何もしなかったことになります。
これは、安全配慮義務違反を主張するうえで最も強い事実です。
そのうえで、2件を確認します。
【1件目・女性40歳前半】
- 就業時間は朝8時半から夜11時、酷いときは終電ぎりぎり
- 営業業務自体は夜7時頃終了するが、そこからダラダラと会社にいて営業のロールプレイや報告をしていた
- 基本的に上司が会社にいる間は部下は帰れなかった
- 土日祝は休みのはずが、土曜も朝から夜遅くまで働いた
- むちゃくちゃな営業目標を掲げられ、達成できなければ夜遅くまで延々と尋問された
- イジメにもとれる暴言が多々あり、それが原因で退職する社員もいた
- ボーナスが全く支払われず、営業成績に応じた臨時ボーナスもなかった
- 6か月で退職。1か月もたずに逃げるように退職する人も沢山いた
【2件目・男性32歳】
- 3人の会社で、上司は前の職場で上司を殴って辞めた人物、先輩は遅刻常習犯だった
- ホームページ更新の業務は深夜に自宅で作業しなければならないものだった
- 送られてくる原稿に誤字脱字が非常に多く、ミスが出ると長時間叱られた
- 叱責がエスカレートし、人格を否定する言葉を上司からも先輩からも言われた
- 入社半年で会社が倒産し、グループ会社に吸収合併された
- そこでもパワハラ、同僚からの宗教の勧誘、深夜残業が続いた
- うつ病を発症。診断書を出しても「仮病」と罵られた
- 発症後、宗教の勧誘が激化し、自宅に押しかけられた
法律から見ると
労働時間・ハラスメント・健康管理・合併の4つに分けて整理します。
| 体験談で実際に行われていたこと | 抵触する条文 | 何が問題なのか |
|---|---|---|
| 業務が終わっても、上司が帰るまで部下が帰れない状態だった。 | 労働基準法32条 37条 (手待時間の法理) |
労働時間とは使用者の指揮命令下に置かれている時間をいい、その場を離れられない時間は労働時間と判例上確立している。25%以上の割増賃金が必要。 |
| 朝8時半から夜11時までの勤務が常態化し、土曜も出勤していた。 | 労働基準法32条 35条 36条 |
休憩を除いても1日13時間以上で、1日5時間以上の時間外労働が毎日発生。毎週1回または4週で4日の休日も確保されていない。 |
| 目標未達を理由に、夜遅くまで延々と尋問していた。 | 労働施策総合推進法 30条の2 |
必要以上に長時間にわたる厳しい叱責は「精神的な攻撃」の典型例。尋問の時間も労働時間であり、深夜割増の対象にもなる。 |
| うつ病の診断書を提出したのに「仮病」と扱い、罵倒を続けた。 | 労働契約法5条 労働安全衛生法 66条の8 |
健康状態の申告を受けた時点で使用者には結果回避義務が生じる。放置して症状が悪化すれば安全配慮義務違反として損害賠償の対象となる。 |
| 深夜に自宅で作業しなければ終わらない業務量を課していた。 | 労働基準法32条 37条4項 |
自宅であっても、業務命令により行われた作業は労働時間。午後10時〜午前5時は25%以上の深夜割増が発生する。 |
| 同僚が宗教の勧誘を行い、自宅にまで押しかけていた。 | 労働施策総合推進法 30条の2 刑法130条 |
私的なことへの過度な立ち入りは「個の侵害」にあたる。退去を求められて退去しない行為は不退去罪を構成し得る。 |
| 会社が倒産し、グループ会社に吸収合併された。 | 会社法750条 (合併による包括承継) |
吸収合併では、消滅会社の権利義務が存続会社に包括的に承継される。労働契約も原則としてそのまま引き継がれ、未払い賃金の請求権も承継される。 |
| ボーナスと臨時ボーナスが、いずれも支払われなかった。 | 労働基準法89条4号 労働契約法6条 |
賞与の定めをする場合は就業規則への記載が必要。支給基準が明示されている場合、一方的な不支給は賃金の不払いとなり得る。 |
※ 引用した条文は2026年8月時点のものです。実際の判断は個別の事情によります。
この会社を糾弾する
1件目について、時間の使われ方を見てください。
投稿者はこう書いています。
「営業業務自体は夜7時頃終了するのですが、そこからダラダラと会社にいて、営業のロールプレイをしたり、営業の報告などをしていました」。
そして続きます。
「基本的に上司が会社にいるまで部下は帰ることはできませんでした。結果、かなり無駄な時間を会社で過ごすことが多かったです」。
7時から11時まで、4時間です。
この4時間に業務上の必要性はありませんでした。
投稿者自身が「無駄な時間」と書いています。
では、なぜ帰れなかったか。
上司が帰らなかったからです。
これが最も非生産的な長時間労働の形です。
誰も得をしていません。
会社は成果が増えない。部下は時間を失う。上司も家に帰っていない。
それでも続くのは「先に帰る」という行為に心理的な壁が作られているからです。
そして、この4時間は労働時間です。
その場を離れる自由がないなら、作業をしていなくても労働時間とされるのが判例の立場です。
夜10時以降は深夜割増も付きます。
2件目については3つの段階で見ていきます。
第一段階は、業務設計です。
「送られてくる原稿が誤字脱字が非常に多く、どうしてもヒューマンエラーが出てしまうもの」。
ここに注目してください。
元の原稿に誤字脱字が多いのです。
つまりミスが出やすい仕組みが最初からあった。
まともな会社なら原稿の質を上げるか確認の工程を作るところです。
この会社は叱責で対応しました。
第二段階は、エスカレートです。
「ミスはどうしても出てしまうので、その度に上司の叱責がエスカレートしていき、人格否定するような言葉もよく言われました」。
叱責ではミスは減りません。
原因が本人の外にあるからです。
減らないから叱責が強くなる。
そして業務の指摘から人格の否定へ移っていきます。
第三段階が、発症後です。
診断書を提出しても「仮病なんじゃないか」「お前が悪い」。
そして——
「うつ病を発症してから宗教の勧誘が激化し、自宅に押しかけられたりすることもありました」。
この順序を見てください。
発症してから、激化したのです。
弱っている状態を狙っていると言わざるを得ません。
そして職場だけでなく自宅にまで来ている。
逃げ場がなくなっていたのです。
投稿者の最後の一文が重いのです。
「とにかく私はあの会社に人生を狂わされました」。
この会社は、今すぐ辞めていい
1件目の投稿者は6か月で辞めました。3点補足します。
- 1. 「1か月もたずに辞める人が沢山いた」は、答えである
複数人が同じ期間で辞めているなら、原因は職場の側にあります。自分の忍耐力の問題ではありません。6か月耐えたことのほうが例外的だったと見るべきです。 - 2. 合併されても、権利は消えない
2件目では会社が倒産し、グループ会社に吸収合併されました。吸収合併では権利義務が包括的に承継されます。未払い賃金の請求権も、存続会社に引き継がれます。「前の会社のことだから」は通りません。 - 3. 診断書は、最も強い記録になる
「仮病」と言われたとしても、診断書が存在する事実は消えません。提出した日付の記録を残してください。提出後も改善措置が取られなかったという事実が、安全配慮義務違反の中心になります。
もし今、同じ状況にいるなら
- 1. 「帰れなかった時間」を、そのまま記録する
業務が終わった時刻と、実際に退社した時刻を別々に記録してください。その差が「手待時間」です。作業をしていなくても、帰る自由がなければ労働時間です。3年分さかのぼって請求できます。 - 2. 診断書は、提出方法にも気をつける
手渡しではなく、メールに添付するか、コピーを取ってから提出してください。「◯月◯日に診断書を提出しました」という記録が残る形が重要です。受け取った側の反応も、その日のうちにメモを。 - 3. 自宅への押しかけは、別の窓口がある
宗教の勧誘であれ何であれ、拒否しているのに自宅に来る行為は不退去罪やストーカー規制法の問題になり得ます。警察の生活安全課に相談できます。労働問題は労働基準監督署と総合労働相談コーナーへ。
この体験談に近いケース
この体験談に近いケースとして、あわせて読まれている記事です。
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この記事を読んで「うちの会社も同じだ」と感じた方は、ページ上部のブラック度から5段階で投票してください。投稿された体験談とあわせて、職場の実態を可視化していきます。





「パワハラ上司の暴言・尋問・人格否定でヘトヘト…。長時間残業に休日出勤も。」に1件のコメントがあります
koji
(2018年3月8日 - 6:56 AM)ブラック企業の社員を人として扱っていないという点に対して、いつも憤りを感じます。ニュースなどを見ていると、社員をモノやゴミのように平気で扱い、傷ついたり、死んだりしても何とも思わない社風が本当に異常だと思います。